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少し前の新聞に、興福寺貫首の多川俊映氏の随想が掲載されていました。

私達は物と心を分けて考えるクセがあるけれど、物と心を分けるのではなく、物をいとおしむ中に、いうところの心が育まれる。
物が豊富になれば、その扱いがどうしてもゾンザイになるが、それはつまり、問題の心こそが、物をゾンザイに扱っているわけです。
心の世界といえば、好都合ばかりではなく、不都合も受け入れてこそ、本来の心豊かな世界でしょう。
不都合の多くは、今日ただ今の不都合。
それを斬って捨てれば、好い気分でしょうが、未来の持ち駒を減らしてもいるわけです。
その意味で、心の時代の要点は、ひとえに度量です。
だから曖昧に「心の時代」ではなく、「心を鍛える時代」というべきですね。
確かに度量(人の言動を受け入れる肝要な性質)がなければ、成長はありません。
自分にとって好都合な事ばかりを選び、不都合は避ける。
それを繰り返しているから、現在の私があるのであって、心だ心だといいながらも、本当に心を鍛える時には逃げてしまう。
心の世界は、好都合・不都合の両方を受け入れることにより、本来の心豊かな世界を知ることが出来るのであれば、多川貫首の言われるように、未来の持ち駒を減らし続けていたことになります。
よって、いつまで経っても心は鍛えられず、心を育むことが出来ないのです。
自分を鍛えるのは自分しかいません。
人は鍛え方は教えてくれます。
しかし、その教えを自分が行動に移さない限り、決してその教えは生きた成果には繋がりません。
残り少ない持ち駒をこれ以上無駄にすることなく、自分の持ち時間を活かす選択をしたいと思った次第です。
じゃ、また!


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