企業にしてもお店にしても「目的は何か」によって独自性に差が出てくると思います。勿論売り上げは大切ですが、売り上げを伸ばすためにそれぞれ努力をしていると思います。
そのためには独自の商品開発をしたり、自社ならではの方法を考えたりと、かなりのエネルギーを注いでいると思います。しかし、新商品を開発したところで、似たような商品が次から次へと出てきます。
私が好きな企業やお店の店主は大小関わらず共通しているのが、お客様に対する感情です。どれだけお客様を大切にするのか、どれだけお客様の問題を解決するのか、結局は本気でお客様と向き合おうとするその姿勢、熱量の差が他社との差別化になるのではないかと思います。
お米の品切れの時でも、赤字ギリギリで「ご飯お代わり自由」を貫いた定食屋さん。「自分も学生の時にお腹いっぱい食べたかったから」という理由で「学生さんの笑顔が見るのが嬉しいのです」と頑張っている若い店主。この店主は金銭的には非常に厳しい毎日を過ごしていると思いますが、それ以上に満足な毎日を過ごされていると思います。
近くの同じ業界の大企業と中小企業。中小企業の方は以前からお客様の問題を解決する方針でしたが、社長さんが若返り、AIを導入する方向で、社員はより一層お客様に寄り添う方針に変えられました。それぞれの社員が1人1人の顧客の満足度を上げるようです。
それに反して大企業の方は人員削減で機械化され、顧客からどんどん離れて行っています。お客さんも良く知っていて、今は大企業から中小企業の方へ顧客が流れて行っています。ここ1~2年それが顕著で、建物の大きさは全く違うにも拘らず、顧客の多さは逆転しているように見えます。
顧客に対する熱量というのは、こまかな所に色々現れてきます。それは受ける側は非常に感じているのです。だからどちらを選ぶかとなった場合、自分の心に残った方を選ぶのです。
本日たまたま別のメルマガでしたが、学校の先生が子供たちを叱るのではなく、気付かせて自分でやる方法を工夫されていました。ゲーム感覚で言われてからやるのではなく、自分から楽しみながらやる環境をいつも考えられています。その中の1つに提出物や連絡の中に、必ず3行以上のその子に対するコメントを書いているそうで、それを朝、子どもたちが来る前に、前日各自で机の上に出させておいた引き出しの中に入れているのです。
そうすると子どもたちは親に渡すプリントや連絡帳など、その場でカバンにしまうので持って帰るのを忘れることが無いのです。それ以上に、朝、子どもたちが自分に対するコメントを嬉しそうに読んだり、ニヤニヤしているのを見るのが楽しいとか。
どんな些細な事でも、先生は自分を見てくれているんだと感じて、学校が楽しくなるようです。
この先生は、毎日子供たちを喜ばす仕組みを作っています。よって、他のクラスよりまとまりがあるし、皆で問題を解決するようなクラスになるのです。
どのような業界でも、目の前のお客様、生徒、大切な誰かを喜ばす熱量が信頼関係を築き、お互いがしあわせな気分で毎日を過ごせるのではないかと思います。
じゃ、また明日。