戦後、生き延びるために勝ち負けで育ってきた年代の人は、無意識にその癖が身についています。
椅子取りゲームのように、数少ない椅子に座るには、人を押しのけてでも人より早く座らなければ自分の席はありません。
よって、時には「自分は強い」とか「大きく見せたい」という想いが駆け巡っていたと思います。
最初は周りもそれを見て「あの人は強い人だ」とか「あの人は一段上なのだ」と思ったかもしれません。しかし、段々と実体がわかってくると、「それほどでもなかった」と去っていきます。
本当に強い人間は、自分を強く見せたり大きく見せる必要などないのです。それらは外見にしかならず、本当は心や魂が大きければそれでいいのだと思います。
自分が自分らしく生きることが出来、ありのままの自分で生きられるなら、それが一番強いと思います。
「自然体で生きる」とは、敵を作らず、目の前の人のために尽くすことが出来る生き方です。
それは「無敵の力」を身に付けることになります。戦わずして勝つ生き方です。
「自分を大きく見せたい」とか「自分の強さを見せたい」とかは、その根底には「負けたくない」という「戦い」が前提です。
しかし、皮肉なことに「負けたくない」と思った瞬間に、「勝ち負け」や「優劣」の戦いの世界に入り込んでしまっていうのです。
もしも戦うとしたら、自分自身との戦いしかないのです。
自分自身との戦いは自分に成長をもたらします。
自分以外との戦いは自分も相手も傷跡を残します。
戦わずして勝つとは、自分が「無敵の力」を身に付けることだと思います。
対立ではなく、相手と呼吸を合わせ、相手の気持ちを感じ、ぶつからない自分を創っていく。
目の前の人のことを考え、自分が今、何を求められているのか。どう行動すればいいのか。そういうことに意識を向けて対処できるようになる力です。
肩に力を入れず、自然な「呼吸」をし、いつも「自然体」でおれる。そういう力が身についた時、人は器の大きな人間に成長している時だと思います。
じゃ、また明日!