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私はこの歳になって「未来を託せる人生」があるとは思ってもいませんでした。
つい数年前までは、何事にも真面目に取り組み、悔いのない生き方で人生を全うするのが人としての一生だと思っていました。

しかし、生き方は色々あるのです。
平々凡々と何事もなく生きるのがしあわせな人もいれば、自分の「志」や「使命」を実現していくのがしあわせな人もいます。
色々な生き方の中から自分に合った選択をすればそれが一番しあわせだと思います。
私のように晩年になってから、違う生き方に気付いて方向転換するのも、また1つの生き方だと思います。

そこで私が選択したのが「未来を託せる人生」だったのです。
自分の想いを生きている間だけ実現するのも良いでしょう。
しかし昔の人が、子どもが生まれたらお爺ちゃん・お婆ちゃんが孫のために木を植えて、その子の未来にプレゼントする。「その孫が大きくなって家庭を持つ頃、その木も大きくなって家の柱として使えるように!」そんな想いを託して孫への世代をこえてのプレゼントをする。孫は建てた家の大黒柱を見るたびにお爺ちゃん・お婆ちゃんの教えを思い出す。これは時空を超えた想いの伝達だと思います。

私はずっと人間教育の大切さを感じていたので、次世代にも人間教育の大切さを感じて欲しいなと思います。
歴史は振り子のように右に行ったり左に行ったりすると思います。

寺子屋から始まった教育が戦後、黒く塗りつぶされて、アメリカの合理的な考え方になりました。
合理主義、個人主義の良い所もあります。しかしそれによって、日本人の良い特性も失われた部分があると思います。

そんな中で人生を託すというのは、海面がいくら荒れていても、深海は波もなく穏やかであるという、その変わらない部分、日本人としての本質の部分は世代が変わっても、これから先もずっと引き継いでほしいなと思っています。

よく考えられた日本文化の良い所、目標に向かって妥協することなく挑戦し続ける姿勢、利他的な行動、そして感謝の気持ちと、「今、この瞬間」自分らしく生きる生き方。
「自分らしく生きる」とは、「自分を雑に扱わない」ということ。自分と一番長く一緒にいるのは自分だし、自分の一番の理解も自分なのです。だから自分をいちばん大切にする必要があるのです。

そして目標は「道なかば」で良いのです。
人間教育の大切さを実践している人がいれば、その人に私の想いを託す。その人がまた次の世代の誰かに託す。
吉田松陰の松下村塾で学んだ若者が、後の日本の原動力になったように、深海の想いは脈々と受け継いでいかれるのだと思います。その時蒔いた種は何十倍、何百倍となって生きてくるのです。

そう思えば、未来を託せる人生は歴史の中の一部に触れられたような気がします。

じゃ、また明日!

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jibunoikiru@gmail.com

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