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私達は給料をもらって働いていると「仕事をしている」と思っています。
それは当然のことだと思います。

しかし、それぞれの詳しい定義は別として、私の独断と偏見かもしれませんが、作業をしているのに「自分は仕事をしている」と思っている人や会社があるように感じます。

今年、近所の川沿いの桜が沢山切られました。老木になってきたので、倒れてきたら危ないということだと思います。一般的にソメイヨシノは60~80年、ヤマザクラは100年から150年の寿命だと言われています。
となると、今年切られた桜たちは60年から80年前の人たちが植えてくれたので、我々は毎年満開の桜の下で花見をすることが出来るのです。

散歩をしている時に見た光景では、業者の方が役所の人が桜に巻いた赤いテープの木を片っ端からチェーンソーで水平に切っているのです。その切り株を見た木に詳しい人が、木を切るときは其々の木の種類によって切り方が違い桜が一番難しいとか。そして、切った切り株の表面も処理をしておかないと、そこから虫が入って根っこまでダメになってしまうとか。

昔の職人さんは切り方やその後の処理もわかって、1本1本大切に切っていかれたのだと思います。
今年大量に切ってしまったので、お花見も例年に比べて少しスカスカな感じがしました。
何十年という月日をかけて、人々を楽しませてくれる桜。もう少し未来の人々の事を考えて処理をして欲しいなと思いました。

業者さんは役所から目印の木を切ってくださいと言われたから切っただけの話かもしれません。そして、依頼する役所の人は老木だから安い予算でやってくれる業者さんに依頼したのかもしれません。
しかし、それはただの作業です。私達が毎年桜のお花見を楽しめる喜びを、未来の孫たちの時代にも同じようお花見の楽しみを残すことが仕事だと思います。

神戸でいえば123年も前に先人がハゲ山だった六甲山を開拓して木を植えてくれたから、今はみどり豊かな「六甲山」として、ドライブや山登りを私達が楽しむことが出来ています。これらは何十年もかけて先祖の方々が子孫に残してくれるプレゼントです。重機もない時代に人間の力だけで作ってくれたプレゼントです。

それは「作業」ではなく「仕事」です。目の前の問題にただそれだけを処理するのではなく、どうすれば未来に繋ぐことが出来るのか、どうすれば未来の人たちが豊かになれるのか。それらを考えて判断・選択するのが「仕事」だと思います。役所の担当者の方も上から「危ないから処理せよ」と言われてしていることだと思います。だったら、その上の人がもっと多角的に目に見えない未来の事も考えて仕事をする、職場環境にならないのかなと思います。

言われたことだけをするのであれば、これからどんどんAIやロボットに変わっていきます。
もしかしたら、chatGPTの方が、未来のことを考えて判断したり、木の種類の切り方、処理の仕方を教えてくれると思います。

これからの人間における「仕事」とは何なのでしょう。

じゃ、また明日!

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jibunoikiru@gmail.com

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