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残念ながら私は知らなかったのですが、千代田区立麹町中学校校長の工藤勇一氏は学校改革のカリスマだとか。
「宿題廃止」「定期テスト廃止」「頭髪、服装の校則を撤廃」「固定担任制を廃止」など、
いろいろな学校改革を実践しておられます。
工藤校長が考える学校の役割は、
大人になって生きていく為に必要な事を教え、支援する。
世の中には色々な人間がいるという事を知ってもらう事。
多様な人間がいる事を受け入れ、全員がOKと言うものをさぐる話し合いのプロセスを経験して、
社会の成り立ちを知る。
つまり、民主主義を体験するという事。それを教えるのが学校だと考えられています。
考え方が違う時に対話もしないで、トップダウンで決まる事を期待する。
上手くいかないと「トップのせいだ」「組織のせいだ」と他人のせいにする。
そんな大人を見て、子供は批判ばかりする事を覚えていく。
自分自身に照らし合わせると、全くその通りだと思います。
自分に責任をもたないから、人のせいに出来るのです。
38歳の時に「他人のせいにするのではなく、子供達を当事者に変える教育をしたい」
その為に校長になってやろうと思われました。
先ず、ありのままを受け入れ、自分にできる事は何か、自分はどういう生き方をしたいのかを自分で決める。
そういう教育をしたいと。
麹町中学校で行ってきた事は「目的と手段の観点から、教育を見直す」という事でした。
目的の為に手段があるのであって、目的と手段を取り違えてはいけない。
目的とは、生きるのに必要な事を知り、多様な人がいるという事を知る事です。
それには、自ら考えて決定する、自律する力を身に付ける必要がある。
自ら考えて、自らの責任で選べばいい。他人のせいにしない。
これらの考えは、子どもの為の教育のみならず大人にも必要な事だと思います。
「過去と他人は変えられないが、今ここの自分は変えられる」という考え方から、
個人の「自律性」を高める事をゴール(最上位目標)とされています。
自律的な人間は、自分の思考や感情、行動に責任を持つことが出来ます。
人のせいにしない、当事者意識のある大人になります。
子どもだけではなく、私自身もそういう人間になりたいと、今更ながら思います。
子どもたちを育てるのは大人です。
子供が憧れるような自律した大人でないと、子どもは育って行かないと思います。
じゃ、また!