AIが生活の中に入ってくると、人間と言葉を交わす機会が少なくなりました。買い物のレジもそう。駅の改札口もそう。飲食店の注文もそう。以前なら飲食店で気軽に「おすすめはどれ?」と聞けたけれど、それすら聞けなくなりました。

学生の頃は電車通学で駅の改札口では、いつも駅員さんが定期を見ながら挨拶をしてくださいました。
「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」と。よって、当然こちらも挨拶をします。何年も通っていると顔見知りになり、一言二言誰もいない時など言葉を交わすようになりました。

ある時1人の駅員さんが異動で別の駅に行くからと、自分が育てたというラン科の「サギソウ」という鳥のシラサギが羽を広げたようなきれいな花を鉢ごとくださいました。
カードや携帯で「ピッ」と通れる今の改札口では経験できない、駅員さんとのふれあいでした。

それは合理的な機械では味わえない「ゆらぎ」の空間だったと思います。
自然界のあらゆるものは完璧ではなく、そこには小さな変動を含んでいるという「ゆらぎ」。
波の音や小川のせせらぎ、雨の音や風の音、小鳥のさえずりや炎のまたたき。
これらは人間をリラックスさせてくれます。

世の中の流れが速くなり、先へ先へと進まなければ取り残されるような錯覚に陥る現在、時には頑張った分だけ自分を回復させるための時間や独自システムが、この「ゆらぎ」ではないかと思います。
ゆっくり呼吸をして自分を取り戻す。そういうひと時がこれからは益々必要になってくるのではないかと思います。

白でも黒でもないグレーゾーン。露天風呂のような完全な外でもないし、完全な内でもない。
大自然の風や小川のせせらぎや小鳥のさえずりを五感で感じる解放感。心身ともにリラックスできる「ゆらぎ」だと思います。

そこには思考を停止して、感情を動かす何かがあると思います。
AIで壁打ちをされている方々は、皆さん共通して身体を伴う体験の必要性を感じておられます。
これからの人々は、片手にAI、片手に体験をもって「ゆらぎ」を感じていく必要性があるのだと思います。

じゃ、また明日!

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