AIがどんどん進出してくると、人間の出来る事が減ってきます。それは確かなことだと思いますが、逆に言えば、今まで忙しくて1人1人に手が回らなかった所、落ちこぼれていたところに人手を回すことが出来るのではないかと思います。
病院の帰りに1度しか行ったことがないお店でランチをしました。そこは家族と1人雇っている感じで3人で定食をしていました。1種類だけの「今日の定食」です。本来はその地域では老舗のお茶屋さんですが、神戸の震災後、その裏でお茶とお菓子の喫茶風な所でしたが、そこで定食もやり始めたのです。
私の知り合いが退職後シフォンケーキ屋さんを始め、そこのお店にそのシフォンケーキを置いて貰っているので、それを目当てに寄ってみました。「今日の定食」を確認せずに入ったので、メニューを見た瞬間「アッ!」と思いましたが後の祭り、カキフライ定食だったのです。念のため「カキフライ定食以外はないですよね?」と尋ねると、年配のお母さんが「今日はそのメニューです」という返事に注文したのですが、その会話で私がカキがダメな事を察して「大丈夫ですか?」と念を押されたのですが、「フライなら食べれると思います」で、注文を確定しました。
ところが、少しすると娘さんのような方が来られ「サンマなら焼けるのですが、そちらにしましょうか?」と言ってくださり、結局私1人が他のお客様と違う定食を頂いていました。食後、プリンアラモードを頼み、知り合いのシフォンケーキを買ってお店を出ました。
しかし、お店を出てからあまりにも金額が安かったので、頭のなかで計算すると、もしかしたらプリンアラモードの追加分が入ってないのではないかと思い、引き返してお店に確認に行きました。すると「定食のセットデザートは、お安くしているのです。大丈夫です。間違ってはいません」というお返事でした。しかし、それでもまだ安かったのは、カキフライとサンマの差を引いてくださっていたのだと思います。その心遣いにこちらの方に来たときは、またここで頂こうと思いました。
これが出来るのが人間です。chatGPTは考え方として「苦手なものなら差し替える」という考え方は出来るかもしれないけれど、実際にサンマを焼いて特別に小皿をつけて出すという、相手の状況を見て実際に提供できるのは、今の所人間にしかできないと思います。
しかも小さなお店なのに3人も人手があるから、お客様の反応をじっくり見ることが出来たのだと思います。1人でされている所もあります。そうなると、今回のようなことはやりたくてもできないと思います。いろいろな職業で、1人1人の相手の顔を見て対応することは沢山あります。学校などの教育関係や介護・病院など、人手があればもっとより良い仕事が出来るのにと思う所も沢山あります。
AIの出現によって、今までできなかったより細やかな人間の対応の部分に人手が充足されれば、もっと住みやすい社会になるのではないかと思います。
ただ、それに人件費が絡んでくると難しいのかも知れませんが、サービスの向上が集客につながるようになればと思います。
じゃ、また明日!