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明治時代の新渡戸稲造は、文明開化の時代に「日本人の心」を世界に伝えようとした教育者であり、東京女子大学の初代学長でもあります。

その彼が言いう所の「誠」とは、「誰も見ていなくても、正しいと思うことを行う心」のことであり、
例え報われなくても、評価されなくても「それでも誠実でありたい」と思えるかどうかの精神で、それは「行動の哲学」でもあります。

本当の「誠実さ」とは、見返りを求めずに行動できる力であり、彼の言葉の「誠は人の道の本なり」と言われているように、行為そのものが誠実の実践だということです。
これは「無償の愛」に似ており、むしろ「無償の愛」そのものだと思います。

「誠実さ」の中には優しさと厳しさの両面があると思います。
見返りを求めない応援だからこそ、優しいことばかりではなく、時には嫌われても、離れられても厳しいことを言ったり、厳しい態度を取ったりするのだと思います。結局はそれは相手に対する「礼」であり、相手を想うからこその行動だと思います。

昨今のSNSでは「いいね」を気にするあまり、どうしても目が外に向いてしまいます。
そして、外に向いた目というのは、どうしても自分以外の目を気にしてしまい、意識した行動になってしまいます。

「誠実さ」というのは、目は自分自身に向いており、他人がどう言おうと、どう思おうと自らの行動でしかありません。他人の目の届かないところで、コツコツと応援し続ける。誰も見ていなくても、損得関係なく、自分が思ったことは行動し続ける。成果が出ても出なくても、自分から動く事を積み重ねる。

そういう、「見られること」を目的としない行動だからこそ、誠実な行動となり、その積み重ねが信頼へと繋がっていくのだと思います。

誰も見ていなくても誠実であるということは、自分自身に対しても誠実であるということだと思います。その成長は絶対に自分を裏切りません。誰に何を言われようとも、人に気付かれない努力の尊さは、自分自身の成長として、跳ね返ってくるのです。

「仁」「義」「礼」「勇」「誠」という武士道の中には、とてつもない大きな「愛」が含まれているのだと思います。

じゃ、また明日!

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