「身をゆだねる」とは、自分の身の行く末や状況を他者に任せることですが、これは誰でもに任せると言いうのはなかなかできないことです。
私たちは普段、何事も自分でコントロールしたがります。しかし、外部に身を任せることで心の平穏を得る感覚もあると思います。そこには信頼感や安心感が伴うからです。
「ゆだねる」ということは、自己の意思決定権を相手に託すことになるので、当然、相手を信頼しないと任せることはできません。それが命にかかわるような事なら、尚更です。しかもその結果に対しても外部に託すということになります。
そこでは「自分が、自分が」という意識は通用せず、他者に自分をゆだねるということは、周囲との調和や相互信頼に基づいています。よって、無駄な抵抗はやめて「受け入れ」と「信頼」の世界です。
しかし、そこで生まれてくるものは、1人では成しえなかったチームの結果というものが生まれます。
1人では登れなかった山が、チームに身をゆだねて登った場合、お互いを励まし合い、助け合い、1人以上の力が湧いてきて登れるのです。
それは一人では感じる事の出来ない達成感でもあり、自己肯定感を高めることにも繋がっていきます。
お互いを励まし合い、助け合うということは、他者からの信頼を受け入れ、自分の弱さを見せることで、周囲と強い絆を築くことが出来るのです。そして、その絆が自己肯定感を高めるのです。
私たちは普段何らかの鎧を被って生きています。周りに対して強くみせたり、必要以上に弱く見せたり。そうしているうちに本来の自分がわからなくなっていくのです。そしてわからない者同士が同じ作業をするにしても、結局は表面的なものしか生み出せないのです。
しかし、相手を信頼し、お互いを受け入れた場合、同じ目標に向かって歩くことが出来るのです。
自分の気持ちを開放するということは、感情的な安心感を得ることが出来るので、自分の能力を十分に発揮することが出来るのです。バラバラな意識でやっていたことが、同じ目的、同じ目標、で協力しあって物事を進めることが出来るのです。
これが学校教育のクラスの仲間やクラブの仲間、しいては仕事仲間に於いて感じることが出来れば、そこでの成果はそれぞれの力を十分に発揮出来た、掛け算の結果が生まれると思います。
家族に於いても、パートナーに於いても、集団に於いても、「身をゆだねて心を開く」ということは、信頼や安堵、受け入れや成長など、さまざまな意味を持っていると思います。
じゃ、また明日!