育っている人とか会社は、共通して作業的にモノを作っているとか、ただ仕事をしているのではなく、その中に「社会貢献」と言った「質」を意識しておられます。自分と社会、あるいは会社と社会の繋がりの中で、「質」を追求していっているように思えます。
例えば、建売りの家の場合、導線や空気の流れなど合理的に考えて設計されていると思います。
よって、家が出来上がると完璧な商品として売り出されると思います。
その時、設計の段階で、住む人のことを想像し、ここはこうした方が使い勝手が良いだろう。とか、家族がコミュニケーションをとる場を入れて置こうとか。いろいろ考えて作った場合、出来上がりは似たような家でも、住めば細かな所で生活の質が変わってくると思います。
その源は何かといえば、作る側、売る側の「想い」だと思います。
コメ不足の折、学生街の定食屋さんは、以前からご飯の御代わり自由でした。お米が手に入らなくなり、高騰しても値上げをせずに頑張っていました。やむなく値上げをせざるを得ないところも出てきました。
しかし、そこの定食屋さんは最後は赤字になってきたけれど、御代わり自由を続けていました。
それはなぜかというと、自分も学生の時、お金がなくて食べ物を我慢したことがあり、学生さんにはそういう思いをさせたくないので、お腹一杯食べさせてあげたいから。
学生さん「ありがたいです」と言いつつ、御代わりをしていました。
でも、その一杯が社会人になった時、この店に寄ることになり、自分も飲食店をやった時には、この店主の「想い」が引き継がれるだろうなと思いました。
こんな家を建ててあげたい、あと1品何か小皿を付けてあげたい。これらはすべてやる側の「想い」です。その想いが目に見える形となって商品になっていくのです。
其々が何らかの想いがあるからそれが実現するのです。その想いがないとすぐに会社でもお店でも潰れていきます。
コロナ後、お店にお客様がすぐに戻ってきた所は、日ごろの想いがお客様に伝わっていたからだと思います。
会社やお店が育つのは、育てたい想いがあるから育つのだと思います。
売上を伸ばしたいから、利益を上げたいからだけでは長くは続かないと思います。
確かに売り上げや利益は大切です。しかし、それを一番の目的にするのか、「想い」を一番の目的にするのかによって、やり方やすることが違ってきて、結果は別のものになるのです。
社長、店主、リーダーの「想い」があってこそ、会社もお店も社員も育っていくのだと思います。そして、それと同時にお客様も育っていくから、リピーターになるのだと思います。
「想い」への努力は無限大だと思います。
じゃ、また明日!