人は切羽詰まった時や追い詰められた時は、「なんとかするしかない」と、肚を括れるようです。
というか、それしか方法がないのです。
でも、それは自分に対する決意表明でもあるし、外部の助けを期待するものでもありません。自分で主体的に行動し、困難な状況を乗り越えようとする姿勢に他ありません。
それが会社であったとしても同じです。
やっていることは大きな事を手掛け、お客様に喜んでいただいている会社があれもこれもとやっていると、外からはかなりの社員を抱えているのだろうと思われます。しかし、実際はほんの数人で回しているというところも少なくはありません。
なぜ、それだけの人数であれだけのプロジェクトを回せるのかというと、ノウハウと言えるものはなく、自分達で「なんとかするしかない」ということのみです。
予算があれば人も雇えるし、思う存分やりたいようにもやれると思います。しかし、予算には限りがあるし、人手にも限りがある。
よって、違う部署の人間が駆けつけて、協力してやるしかないのです。
そういう助け合いは、日ごろからの信頼関係が重要になってきます。
違う部署、違う系列会社であったとしても、今、メインの仕事がどういう状況でここまで進んでいるかという、仕事内容や、見通しをチーム全体で共有しておく必要があると思います。
大きな会社は縦割りで仕事をしていることが多いので「それは、自分達の仕事ではありません」という返事が返ってきますが、中小の会社は「なんとかするしかない」と、この人数ではできないことがわかっているからこそ、その部署での仕事もしながら手伝って「なんとかしている」のです。
これはリーダーの決断でもあり、肚の括り方でもあると思います。そして、日頃の信頼関係の所以だと思います。
小規模人数だからできないとか、妥協してやれる範囲で納めるとかではなく、「なんとかするしかない!」のです。
その姿勢は自分で問題を解決し、行動の責任を負う覚悟です。そして現状を改善するために、他に選択肢がなく、自分の力で解決するしかないという、強い意志が込められています。
真言宗の宗祖である空海も「自分で何とかするしかない」と悟った時から人の成長が始まる。と教えておられます。
自己の内面を見つめ、自己の力を信じることが真の成長に繋がるのだと思います。
じゃ、また明日!