NHK朝ドラ「あんぱん」の中で寛伯父さんが語りかけたことば。
「えいか? わしはおまんらに『あんとき、ああしちょったらよかった』と悔いてほしゅうないがじゃ。
何のために生まれて何をしながら生きるがか、見つけるまでもがけ。必死でもがけ」と。
これは誰しも生まれた時から持っている、自分の使命を探せと語っていると思います。
人は社会で生きている限り、人との関わりなしに生きることはできないと思います。
そして「何のために生まれて何をしながらいきるのか」は決して1人では出来ないことだと思います。
そんな時に誰と関わるかが、非常に大切になってくると思います。
相手をよく知っておかないと、自分は相手のために良かれと思ってしていることが、結局は相手にとっては迷惑であったり、空回りだったりするからです。
以前、童話「金の斧 銀の斧」をもじって作ったであろうお話を聞いたことがあります。
おじいさんが池の傍を歩いていると、持っていた木の杖を池に落としてしまいました。すると池の女神様が水から浮かび上がってきて「あなたの落としたのはこの金の杖ですか?それともこちらの銀の杖ですか?」と聞きました。
おじいさんは「私はどちらでもなく、木の杖を落としたのです」と答えると、女神様は「あなたは正直な人です。この2つの杖をあげましょう」と言って、金の杖と銀の杖をおじいさんに渡すと池の底に消えてしまいました。
おじいさんは困り果てて「わしはあの軽い木の杖がほしいのじゃ」と。
金の杖も銀の杖も売ればおじいさんの生活は楽になるかも知れません。
しかし、おじいさんはお金より歩いて帰るのに必要な木の杖が欲しいのです。
私もこれと同じような事をやらかしていたことがあったと思います。相手の状況をよく知らずに、自分の価値観で良かれと思ってしてしまう。相手のことをよく知っておれば、こういう空回りをせずに、相手にとって本当に必要なものを渡すことが出来たのにと思います。
相手のことを深く知れば知るほど、自分のやるべきこと、本当に相手にとって役に立つことがわかってくるのだと思います。「今、相手は何を感じて、何を望んでいるのだろう」と、相手を知ることが自分のやるべきことを知ることでもあるのだと思います。
誰かの求めていることと、自分がやりたいことが一致した時、そこには共感した新たなエネルギーが生まれてくると思います。
じゃ、また明日!