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先日、ある営業の方とお話をしていました。
営業と言えば何か売りつけられると思って敬遠するのですが、
相手が何かお客様の役に立つならという姿勢の人とは、話をします。
なぜなら、そういう人は売りたい商品の事を詳しくわかりやすく説明して下さるので、
それがその商品に対する勉強にもなるのです。
表面的に見ていたのと、詳しく説明してもらった後では、その商品に対する
イメージが違ってきます。
そして、その商品をなぜ勧めるのかも説明して下さいます。
その上で、私が買うか買わないかの判断を下せるからです。
もしも買わなければ、どういう点が気になって買わないかを伝えるから、
次はそれを解消したものを勧めて下さるのです。
そういう繰り返しで営業の人とも関係性が出てくるのです。
反対に言えば、ただ「これ、良いから買って下さい」では人は買いません。
話の中で相手の事を知り、相手の希望を把握した上で、その人に合うものを
紹介するから、買ってくれるのだと思います。
そう考えれば、ただものを売るというのではなく、相手との関係性から
売り買いは成立するのだと思います。
これは八百屋さんであっても、飲食店であっても、洋服屋さんであっても、
金融商品であっても、研修というのであっても、基本は同じだと思います。
自分が売りたいものの良さを把握し、相手や相手の望みを把握し、
それらを踏まえた上でのお勧めがわかってくるのだと思います。
例えば八百屋さんなら、私が空豆が好きなのを知っているので、
その季節が来ると「今日入って来たから」と言って勧めてくれます。
そしてかなり食べるのをわかっているので「2杯なら100円安くなるから」と、
すでにザル2杯分を袋に入れようとします。
私も好きだからついつい2杯分を買ってしまいます。
こういう些細な会話の関係性でも、私の好みを知っている事や、安くなれば買う
と云う事を相手は知っているなと思うし、だからそのお兄ちゃんが勧めてくれる
野菜は、旬の美味しくて安い時に声をかけてくれるのだなと信用できるのです。
金融商品にしても、私の目的を把握し、それに一番適したものを勧めてくれます。
そして「自分達もその目的のお役に立てていると思えば非常に嬉しいし、
仕事に誇りを持てます」と言って下さいます。
研修にしても、ただ単に仕事内容や会社でのあり方を勉強する研修もあれば、
個々人が自立できるくらいの考える力を付ける研修もあります。
そういう研修は、一人1人の関係性から、その人が成長するという価値が
生み出されます。
これらはただ単にものの売り買いだけではなく、やはり売る側と買う側の
関係性により、そこに価値が生まれてくるのだと思います。
それは仕事というものを、どう捉えてどのようにしていきたいかという、
個々人の仕事に対する考え方にも違いが出てきます。
自分はどういう売り方をしたいのか、どういう買い方をしたいのか、
それも関係性から価値が生まれるという楽しみの1つになりそうです。
じゃ、また明日!