子どもの好きなお菓子や大人の好きなお金などは、はっきりと目に見えているので、分ければ自分の取り分が減るということが解ります。気前よく分ける人、イヤイヤ分ける人。断固として分けない人。
しかし、目に見えないモノは減らないのです。減らないどころか、積み上がって行くのです。
私たちがお店選びをする時、例えば初めての飲食店の場合、味と値段とお店の雰囲気で他店と比較します。あそこより安くて美味しい!と。それ以外に明暗を分けるのが、お店の人の愛想だと思います。
グルメ特集などでは、時には非常に愛想の悪い店主だけれども、味が美味しいので行列が出来る場合もあります。
そういうのは別として、やはりお店に入った時からコミュニケーションが始まっています。席の案内、注文の取り方、少なくなったお水のサービスなど、何回かコミュニケーションのチャンスはあります。
そんな時、アレルギーや食べれないものを一言聞いてくれる所。「○○がダメなのです」と言うと「では、△△に変えますね」と言ってくれる所。「うちはそれしか作っていません」と言われる所。
これらの対応によって、気持ちが軽くなるか重くなるかに分かれてきます。
そして、気持ちが良ければ思わず「ありがとう」「ごちそうさま」と言葉が出てしまいます。
こういう小さな言葉のやり取りも、見方を変えれば小さな愛のやり取りです。
「ごちそうさま」「またどうぞ!」で相手の顔もこちらの心も、ほんわかするのです。
「信頼」とか「愛」のように目に見えないものは、相手の心に届いて初めて「信頼」や「愛」になるようです。
自分が思っているだけでは伝わっていなく、相手に届いていないのです。
自分の中に仕舞い込んでいても利子は付きません。人に与えれば、利子が利子を呼び、段々と拡がって行きます。
不思議なことに、目に見えるモノは分ければ減るのに、目に見えないモノは分ければ分けるほど増えて行きます。
そして、その分けたものは自分の周りの人にも広がって行きます。
自分はどのような人に囲まれて過ごしたいのか。
お金に埋もれて生きたいのか、愛や信頼に埋もれて生きたいのか。
その世界は自分が創っていくようです。
これも、自分が創る世界であり、どの人にとっても未知の世界だと思います。
じゃ、また明日!