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ここ連日、お二人の方が同じような事を言われたり書かれたりしていました。就職を考える時の在り方です。今は少なくなっているかも知れませんが、例えば学生が就職を考える時の「この会社に入りたい!」という志望理由に、○○書店の面接で「昔から本が大好きで、よく読んでいます。御社に入ると本に囲まれて、新しい本に触れることが出来て勉強になるからです」という人と、「書店のお仕事は肉体労働だと思います。朝は早くから本の搬入が始まると思います。私は朝型なので早く起きれるし、筋トレをしているので、本の搬入のお仕事は出来ると思います」という人と、どちらが採用されるでしょうか。

ショッピングモールに入っているような大型書店に入りたいと思って面接を受けても、今の時代は自分がどのような価値を提供できるかをはっきり言えなければ「会社は学校ではないので学ぶところではありません」と、言われてしまいます。50年ほど前なら「御社で勉強させていただきます」と言ってもまだ通用していたかも知れませんが、今は「御社にこういう価値を提供できます」と言えなければ、採用には遠くなります。

なぜそうなるのかと言えば、学校教育では、社会のこと、会社のこと、働き方のこと、お金のことなど、これから世間に出て生きていくのに必要なことは何も教えられていません。就職対策講座では少しは教えられているかもそれませんが、他の教科ほど教えられてはいません。

ましてや必要とされるのは自分で考えて動ける人です。自分はこういう価値を提供できますと言える人です。よって、学ぶべきことは価値を提供できる自分になる事だと思います。そこに学校教育と社会で必要とされる人財とのギャップが生まれてくるのだと思います。

最近の若手社長の会社等は年功序列ではないので、能力ある人はどんどん引上げられます。身の周りの管理をしてくれる付き人のような人を募集して、応募者の中に優秀な人がいれば、いきなり役付きに抜擢してどんどん能力を発揮して貰っているようです。

教えて貰うのは学校の時までで、社会に出れば自分の価値提供の場になってしまいます。そこのギャップを埋めるのが、実学教育、体験学習だと思います。よって、学校教育そのものの意識を変えないと、社会に出て本当の意味で働けない人がどんどん増えるばかりです。そしてAIが出て来た今、AI自体が考えて動くので求められる人物像は増々レベルが上がってくると思います。

この会社に入りたいと思うなら、その会社はどういう事をしているのか、目に見える作業ではなく、会社の目的、企業理念など会社のレベルをよく知らないと、チグハグになってしまうと思います。入りたい会社が何を求めているのか、また自分が何を提供できるのか、そのあたりのギャップを埋めないと、採用試験にまでたどり着かないと思います。「本が好きだから本屋さんで働きたい」というのは、志望動機にも何にもならないのです。働く主体はあくまでも自分自身なのです。「それだけ本が好きなら、ウチでどんなことを提供してくれますか」という答えが必要な時代だと思います。会社に飼われるのではなく、会社に価値提供をするのです。

じゃ、また明日!

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jibunoikiru@gmail.com

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