「大切な事は目に見えない」のですが、だからこそ我々はその目に見えない世界を感じる必要があると思います。なぜならそれらは抽象的なものであり、本質的なものであり、人と人とを結ぶものであるからだと思います。例えば「愛」や「信頼」、「誠意」「誠実」「謙虚」「忍耐」と言った、目に見えないものですが、人間関係やコミュニケーションにとっては非常に大切なものだと思います。
それらは目には見えないけれども、あると言う事はみんなが知っています。よって、その見えない世界は自分自身で補っていく必要があるのです。私たちはそれらを感じる心や魂を持っています。それらは心が震えたり、魂が揺さぶられるような体験を積み重ねる事によって、補う力がついてくるのです。
文章でも会話でも、或いは芝居でも「行間を読む」というのがありますが、これも目に見えない世界を見ることによって、相手の伝えたい事を察知していくのです。行と行の間にある相手の真意を読み取ることによって、より正確に相手を理解することが出来、誤解を防げるし、相手の世界を知ることが出来るのだと思います。
「嫌い」という言葉の裏にも、本当にイヤな場合もありますが、反対に「好き」という気持ちが隠れている場合もあります。よって、その描写の裏には何があるのか、何を言おうとしているのか、本当は何を伝えたかったのか、を想像しながら読んでいく。これが行間を読むと言う事だと思います。
ただ単に「書かれている」事だけではなく、或いは「言った」ことだけではなく、前後のつながりや文脈を把握する事も必要になって来ると思います。行と行との間にある真意を洞察する。書かれていない事を探り出す。これらの目に見えない世界で遊ぶのもコミュニケーションの楽しさかも知れません。
行間にあることは本質的な事が多い可能性があります。目に見えない世界にまで推察したり洞察したりすると云う事は、物事の本質や意図を見抜くことにもなります。よって、洞察力のある人は物事の本質をとらえることが出来るため、根本的な理解や解決が出来るのだと思います。
目に見えない世界や洞察した世界。そこで見抜いて行く世界は、言葉にしていない真意を読解することによって、「人の気持ちがわかる」ようになるのです。人の気持ちがわかるようになれば、相手を傷つけることもなく、スムーズに相手との人間関係が深まり、楽しい付き合い方ができるのではないかと思います。
じゃ、また明日!