物を売ったり、お店を出したりするときは、いろいろ考えてからやり始めると思います。こういうのが売れるだろうとか、これからはこういうのが流行るだろうとか。市場における需要とユーザーの志向を予測して作っていくと思います。
例えば以前はテレビドラマでも各局が時代の流れがこんな感じだから、こういうテーマでやろうということで政策会議などで決まると、各局横一列に同じようなテーマのドラマが並んでいました。今は違ってきていると思いますが...。アパレルメーカーにしても、来年はこういう色を扱おうとか、こういう服をはやらそうとかで流行の先取りをして作っていたと思います。よって、同じ色で同じ雰囲気の服しか売っていない時もありました。
方や、顧客が必要としているからとか、顧客が望んでいるからとか言ったように、顧客の不満解消や希望をもとに提供しているところもあります。これは顧客側の心理的な動機から考えたものだと思います。
例えば、パーソナルジムにしても、カラダ作りを目的としたところは、いろいろな器具が置いてあり、重さもかなり揃えています。痩せるのを目的としたところは、「美ボディ」を売り物にしています。私の近所では「産後の骨盤矯正」を専門として「矯正すると痩せます」というのを売りにしています。これらは、顧客のニーズに対応しているお店だと思います。
最近ではパーソナルジムは顧客の目的に特化できるし、場所も広くなくてよいので、近所でもかなり増えています。そう思えば、個別のニーズに応じた質を提供できるので、お互いが良いのかもしれません。
私も今まであまり気付いていませんでしたが、同じ「提供する」ということにしても、市場の志向に焦点を合わせるのか、顧客のニーズに焦点を合わせるのかによって、提供の仕方が全く違ってくると思います。自分が提供したいものは、どちらに焦点を当てればいいのか。これも間違えると長続きしないと思いますので、じっくり考える必要があると思います。
高齢化がますます増えています。今後介護系の施設はもっと必要となってくると思います。比較的近くにある施設は、自分で生活できなくなると出なければなりません。しかし、みんなが望んでいるのは、自分で生活できなくなってから入れる施設です。ニーズと逆を行っていると思います。反対に、最近出来ているところは、第一棟は自分で何とか生活できる人、第二棟は寝たきりになった時に移る棟、というように生涯そこで過ごせるようになっている所もあります。
介護施設にしても、市場のニーズによって作られたところか、顧客のニーズによって作られたところか、入る自分たちもじっくり見て選択しないといけないと思います。これからの時代、お店選びも施設選びも、どういったニーズにこたえようとしている所か、じっくり見て選択する必要があると思います。
じゃ、また明日!