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3月11日は東日本大震災から13年です。
恥ずかしながら、今日インスタントハウスのことを知りました。
被災者の方々が、仮設住宅に入るのにもかなりの時間が掛かります。
そこでこれは良いなと思ったのがダンボールで作ったインスタントハウスです。
阪神淡路大震災の時も、神戸市鷹取教会内に高さ5m、直径33cmの紙管58本を
楕円形に配したコミュニティーホール「紙の教会」を建築家の坂氏が建てました。
その時、紙ならすぐ手に入り、早くに完成できるなと思っていました。
内部に入ると天上のテント生地を透して柔らかな光が降り注ぎ、住民たちからは
「まるで天に引き込まれるような気持ちになる」と感動を呼んでいました。
その後、この紙管のニュースはあまり聞かないなと思っていたら、
トルコ、西インド、スリランカ、ハイチ、中国の四川、イタリアのラクイラなど、
世界各地で仮設住宅や復興住宅を作って来られたようです。
今回、名古屋工業大学の北川啓介教授が東日本大震災の1カ月後、
「家以外の所での生活」に詳しいから意見が聞きたいという事で、避難所になっていた
石巻中学校に行かれていました。
1時間ほど案内して貰い視察を終え帰ろうとした時、小学校の3年生と4年生の男の子に、
「仮設住宅が建つまで、なんで3カ月も6カ月もかかるの?大学の先生なら、来週建ててよ」
と言われ、「ちょっと待っててね」としか言えない自分が歯がゆかったようです。
それで帰りの機内で、建設に何か月もかかるのか思いつく要因をノートに記しました。
40個あった要因の全てに対義語を書き出し、そのすべてを実現すれば、もっと早く
仮設住宅を建てることができるという仮説を立て、どうクリアするかを考え続けました。
失敗を重ね、実験を繰り返して「ついに40項目をクリアした!」日がやってきました。
そして名工大初ベンチャーの「株式会社LIFULL ArchTech」(ライフルアーキテック)
を設立。インスタントハウスを世界に広める為に、本格始動をしました。
Sサイズ: 5平米 110万円
Mサイズ:15平米 187万円
Lサイズ :20平米 258万円
屋根には雪が滑り落ちやすい45度の傾斜をつけ、風速80mの耐える強度もあります。
コロナでアウトブームの風に乗って、インスタントハウスは主に全国のキャンプ場
で導入され、北海道から沖縄まで100棟以上販売してきて、酷寒でも酷暑でも
使用に耐えるという証明にもなりました。
それとは別に、避難所用のインスタントハウスも作りました。
組み立て15分。原価約15万円。
屋根と扉、窓も付いた小さな「家」です。
能登では子ども達と一緒に組み立てました。
体育館での避難生活。
赤ちゃんのいる母親にとっては、授乳やオムツ変えなども周りに気を遣わずに
できるし、このインスタントハウスがあればいす用の簡易トイレもこの家の中で
出来る事も可能だと思います。
それ以上に支援活動や片付けのボランティアの方々にも配ることができれば、
寒い中、車中泊をしなくても良いし、ボランティア活動の近くに建てれば、
もっと長く活動時間を取ることが出来ると思います。
今は体育館でギュウギュウに寝ていますが、学校の校舎全体を使うこともできるし、
電気が来ていなくても、厚着をすれば自分の体温で室温が上がるようなので、
懐中電灯でも現在の避難生活よりは、落ち着いて生活が出来ると思います。
これからもっともっと、このインスタントハウスは拡がって行くと思います。
じゃ、また明日!


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jibunoikiru@gmail.com

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