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最近「論語」を読まれる方や、勉強会をされている方を目にすることがあります。
恥ずかしながら私もまだ読んだことがないのですが、
優しく書かれたものからでも、読む必要があるなと思いました。
たまたま岩手県の部課長研修の知事講和が目に入りました。
演題は「孟子入門」です。
演者である知事さんは、著作権上の問題を避けるために私なりの訳で現代語訳に
訳しています。と、ちゃんと断わりを入れられています。
私は知事さんに断わりを入れずに、そこから引用させて頂いています。
孟子は「仁」と「義」をセットにして、「仁義」として最重要の徳としました。
孟子は王に「自分を大事にするように民を大事にし、自分の親や子を慈しむように
民を慈しめば良いのです。それは誰にでもできます」
「そのようにしないのは、しようとしないからであって、出来ないからではないのです」
と言われています。
更に孟子は、「民を大切にすれば、民は生産にいそしみ、国を富ませ、
戦となれば力を尽くして戦います」と言っています。
孟子が言っているのは「利益を第一に考える、或いは利益しか考えない」
と言うのを否定しているのであって、「仁義を大事にすること、仁義に集中することで、
結果として利益も得られる」と言うのが孟子が説く人の道であり、国家経営の道だと。
そしてまた、君主の徳が利益を生む「徳治」のメカニズムを、説いています。
市場で商品税は取らないようにすれば、天下の商人が喜んで店を出そうとする。
関所で身元確認はしても税を取らないようにすれば、天下の旅人が喜んで訪れることを願う。
農民には公田の耕作を義務付けるに留めて私田に課税しなければ、
天下の農民は、喜んでその国に田を持とうとする。
家に対して追加的な税をかけなければ、天下の民は、喜んでその国の民になろうとする。
「徳治」のメカニズムの胆は、志ある人、商人、旅人、農民、住民、等々
「民をその気にさせる」「民にその気になってもらう」という事。
言い換えれば「民の心をつかむ」「民の心を動かす」という事です。
「民の心が全て」という孟子の確信を、この岩手県の知事さんは、
「住民の心」「県民の心」が全てだと言われたのです。
私は日頃「お役所仕事」として役人を非難してきましたが、
この知事さんのような考え方で仕事をされているなら、岩手県は安心だと思いました。
昨日今日のマスコミをにぎわせている、今の国会議員の方々の不明なお金の行き先。
補助金だ支援金だと言いつつ、税金も何もかもがどんどん上がって行く現実。
本当に今の日本は方向を間違っていると思います。
国家を支えるのは民だという事を忘れて、国家は自分達で動かしていると、
錯覚をしているようです。
本当に自分達が動かしているという自覚があるなら、
国民はもっと幸せになって良いはずです。
能力のある人、未来の若者が日本を離れるのも無理はないと思います。
その責任は誰にあるのか。
政治を司っている現在の国会議員と、その方々を選んだ国民にあると思います。
今日も税理士の方が言われていましたが、
「国民をなめ切っている!」と、仕事を通じて痛感しているようでした。
そういう議員を選んでいるのが我々一人1人だという事も、
忘れてはならないと思います。
じゃ、また明日!


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jibunoikiru@gmail.com

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