タグ:
「抽象化」と「具体化」
話をしていると相手から「抽象的過ぎる。もっと具体的に!」と、よく言われました。
よって、私の中では「抽象=曖昧=ダメ」という、印象を持っておりました。
しかし、抽象化の概念が理解出来たら「なぜそれをやるのか?」「何のためにやるのか」
という、理由や目的が明確化され、本質が理解されるようになるのです。
抽象的に考えるという事は「物事を大きな視点で俯瞰的に捉えられる事」でもあるのです。
そして、全体の構造を把握することが出来ます。
抽象化とは「具体化の逆」でもあります。
抽象化を纏めると、今まで知らなかった世界がどんどん膨らんで、面白くなってきます。
抽象化を進めていけば、物事の目的や意味、本質を捉えられるようになります。
目的や意味を明確にするという事は、Vision や Pur pose を明確にする事にも
繋がると思います。
抽象性を高めるという事は、1つの事を追求して考えていくなかで、その複数の中から
共通する特徴やパターンを抜き出す事になります。
私が自分でわかりやすいのは、リンゴやバナナやスイカを売っているのが果物屋さん。
爬虫類、哺乳類、魚類を纏めて動物と言うようなものです。
或いはまた、平和、国家、人間、人類、使命、愛なども抽象化された概念です。
企業でも具体的な仕事を「なぜ、何のためにそれをするのか」と、どんどん
追求していくと、結局は「お客様をしあわせにするため」とか
「愛と美の溢れる社会を創造する為」とかに行き着きます。
そしてそれらが、本質的な目的や意味へと昇華していくのです。
大企業などで、自分のやっている仕事が何をやっているかわからない。と言う場合でも、
それがお客様を喜ばす事に繋がっていれば、そして、それを意識して仕事をすれば、
仕事も面白くなってくると思います。
以前、理屈っぽい人と話をしている時「で、それで?」と追及されたことがあります。
それは今考えると、抽象化を導こうとしてくれてたかも知れません。
抽象化というものが、ぼやーっとしていて掴みどころのないものと思っていましたが、
全く反対で「目的や意味を明確にして、全体を捉える事」だと解りました。
もう1つ私の中でいつも混乱していて「帰納法」と「演繹法」、「具体化」と「抽象化」
この4つが区別がつかなかったのですが、抽象化=帰納法、具体化=演繹法。
で合っていたのだという事で落ち着きました。
今まで、具体的にすることに目を向けていたのですが、
反対に、抽象的にしていくことこそ大切だったのだと、わかった本日でした。
じゃ、また明日!
【加藤秀視さんの新刊】9冊目の本が5月30日に出版されました。
「自分だって変われる!」そう思わせてくれる1冊です。
気軽に読めますが、中身は一杯詰まっています!
加藤秀視「世界一シンプルな人生を切り拓く技術」
Amazonで注文ができます。