タグ:
日本の史跡・建物・民族文化・伝統技術など、歴史的に古いものは、
昔から何代にもわたって引き継がれてきました。
今、話題になっている歌舞伎の世界も伝統的に引き継がれていく文化です。
いつの時代も、伝統と言えば、昔からのものを全くそのままに引き継いで
行くものと、その時代に合わせて変化させていくものに分かれます。
古典だから価値があるのか、古典に現代を取りいれるから価値があるのか。
歌舞伎の世界にも現代マンガの「ワンピース」や「鬼滅の刃」が登場するとは
思ってもいませんでした。
しかし、現代のものをアレンジして扱うから、
またそれが古典の世界へと導かれるチャンスでもあるのです。
たまたまTVを付けた時に、一命を取り留めた市川猿之助さんの
昔のインタビューが映っていました。
「伝統とは、破壊することで守られる」
「それらを実践しつつ、歌舞伎哲学を伝承していく」と。
これは歌舞伎の世界のみならず色々な分野、色々な世界に
共通するものだと思います。
古いもので根源的な物は伝承し、時代に合ったように変化させる。
そして未来を見据えて新しいものを取り入れていく。
今まで自分が知らなかった価値観・考え方を受け継いでいきたい。
伝えていきたい。と思ってはいましたが、それはあくまで、
自分が学んだ師からのものです。
しかし、師はその上の師から受け継いでいます。
それを思うと、考え方や生き方であっても、一代・二代の話ではなく、
何代も何代も前から受け継がれてきたのだと思います。
それを伝えるという事は、
過去の智恵・過去の叡智を伝える事でもあるのです。
先人たちが失敗をくりかえし、成功を積み上げて来た現代への伝承。
それが文化であれ、技術であれ、考え方であれ、その1つ1つには、
歴史という重みが加わっていたのです。
そう思うと、歴史の中のたった一点でしかない自分が、
その一点だからこそ未来に繋がっているのだと思えば、
何事にも、もっと真剣にとりくむ必要があると思いました。
じゃ、また明日!
【加藤秀視さんの新刊】 9冊目の本が5月30日に出版されます。
加藤秀視「世界一シンプルな人生を切り拓く技術」
Amazonで予約注文ができます。(現在、売れ筋ランキング第3位です)