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今日初めて子どもの「しつけアプリ」なるものを知りました。

スマホアプリで子どもが言う事を聞かない時に、子どもが怖がる鬼やお化けなどから
電話が掛かってくるというものです。
親からすれば、自分が言っても子供は聞かないけれど、そのアプリだと一瞬に
良い子になるので、手軽で便利なアプリのようです。
しかし、それは本当に良いものかどうか、むしろ子供の人格形成にどう影響するのだろうか
と、思ってしまいます。
鬼から電話が掛かってくるので、子どもは「鬼が怖いから」という理由で言う事を聞くだけで、
本当はなぜ悪いのかという事はわかりません。
よって悪い事をしたら「鬼から電話が掛かって来るよ!」と言われるので止めるだけです。
これは「パブロフの犬」と重なってしまいます。
ベルを鳴らしてから犬に餌を与えると、ベルが鳴っただけで犬は餌を貰えると思って
唾液を垂らすのです。
ベルの代わりに「鬼から電話が掛かって来るよ!」というだけで、子どもの行動は停止します。
これだと単なる条件反射にしか過ぎず、何が子どもに残るかと言えば副作用しかないのです。
子どもは恐ろしさのあまりに言う事を聞きますが、心は怯えて委縮してしまいます。
そしてこの怯えが大人になってもトラウマとなって残るのです。
もう1つ、なぜダメなのかの理由がわからないままなので、
「だれだれが怖いから、いう事を聞こう」
「だれだれが怖いから、いう事を聞いておこう」
で育ってしまいます。
一時流行った「忖度」というのがまたまた重なって見えてしまいました。
自分がそうしたいからするのではなく
「こうした方が受け入れて貰えるだろう」
「いう事を聞いた方が出世できるだろう」
という事で、自分のやっていることが自分以外の人にどのような影響を与えているのか
わからないのです。
お給料を貰うだけの目的になってしまい、そこには自分というものがありません。
完全に思考停止の状態です。
秋田県の”なまはげ”からヒントを得たようですが、”なまはげ”の場合は、
鬼に脅されて怖くて泣いた時、「大丈夫だよ!」と言ってくれる親や周りの人が
優しく抱っこしてくれます。
よって、悪い事をしてはいけないのだ。
いい子にしなくてはいけないのだと、悟っていきます。
アプリで脅された子どもは親が優しく抱きしめてくれているのでしょうか。
それとも、
「だから言う事を聞きなさいっと言っているでしょ!」
「いう事を聞かないと、また電話がかかってくるよ!」
と、言っているのでしょうか。
小さい時から脅して心を脅かしたり、やってはいけない事の真意をしっかり伝えないと、
人目を気にして生きる思考停止人間を育ててしまう可能性があると思います。
じゃ、また明日!


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jibunoikiru@gmail.com

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