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一般的に「子供は親の背中を見て育つ」と言われています。
よって、親は完璧な後ろ姿を子供に見せようとします。
しかし、子どもは完璧な親の後ろ姿を見たいと思っているのでしょうか?
元プロ野球選手の清原和博氏の息子さんが、
薬物やアルコール依存症と闘う父の姿を見て口にした言葉、
「弱い所をさらけ出せる今の方が断然かっこいいわ」
この言葉は、子ども達に共通する本音だと思います。
親は子供に立派に育って欲しいと思うのは当然かも知れません。
しかし、子どもは背中だけではなく、前も後ろも全て見ています。
よって、子どもは親が口で言っていることと、やっていることの両方を見ているのです。
寝そべってテレビを見ながら「勉強しろよ!」と言っても、
子どもは「勉強しろよ!」という言葉より、寝そべってテレビを見ている親の姿の方が、
心に刻まれて行くのです。
2018年、マサーチューセッツ工科大学の研究チームが、
「幼児は大人を見ることによって、忍耐の価値を学ぶことが出来る」という
実験結果を公表しました。(AP通信)
内容は「子ども達に一生懸命な姿を見せることで、子ども達自身も物事に一生懸命に
取り組むようになる可能性がある」というものでした。
実験で幼児が大人の姿を見て学んだのは、すんなりと「玩具を取り出す様子」ではなく、
30秒間奮闘して取り出す「努力する姿」をまねたという事が示されていたようです。
これは、やり抜く力の育成に、
「大人が目標達成に向けて努力する姿を見せることによって、醸成される可能性がある」
と言えます。
よって、親や大人は子供に完璧な姿を見せるのではなく、
「懸命に生きる姿」「努力する姿」を見せる方が良いのではないかと思います。
時々あるのが、親が偉大過ぎて子供が委縮してしまい、親のようにはなれないと、
自信を失ってしまう場合です。
そういう子供は何をしても親には勝てない、親を追い抜かすことは出来ないと、
諦めや失望の日々を過ごすことになります。
反対に、親のようにはなりたくないと、反面教師として感じる子供もいます。
結局、子どもに伝わるのは「親が賢明に生きている姿」だと思います。
職業がどうであれ、環境がどうであれ、その中でいかに真剣に生きようとしているのか。
これが子供が見たい親の姿なのかも知れません。
本日も書きながら見覚えのあるタイトルの本を思い出しました。
「親のようにならない」が夢だった  加藤秀視著 ダイヤモンド社
じゃ、また明日!


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jibunoikiru@gmail.com

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