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以前にも書いた覚えがあるのですが、京セラ創業者の稲森和夫氏は、
「この世へ何をしにきたのか」と問われ、
「生まれた時より少しでもましな人間になる」と答えたそうです。
人間の一生は日常生活を送って食べて寝て、それだけでも、一生は一生なのです。
その間に生きるために仕事をしてお金を儲けて、生活をしていくのです。
そんな中で人間が「生きている意味」や「人生の目的」を問われたら、
何と答えて良いのやら、戸惑ってしまいます。
肉体と魂。この関係をどう捉えるかによって、答えが違ってくると思います。
人間は生まれた時は純粋無垢な状態で生まれてきます。
清らかでけがれを知らず、人を騙したり疑ったりする気持ちのない、純粋な状態です。
その状態で生まれてきたはずなのに、育てられ、育つうちに、
自分の親や周りの人の価値観を教えられていくのです。
そして、その価値観が正しいものだと自分でも信じて疑わず、そのまま育っていきます。
大人になった時、その価値観で良かったのかと、気付く人もいます。
その時に、自分と向き合い、自分が純粋にそう思っているのか、葛藤が始まるのです。
しかし、すでに色々な価値観を身に付けており、ふとこれで良いのかと立ち止まった時、
自分の外と自分の内とで葛藤が始まり、そこで純粋な意識を取り戻していくのです。
本来自分が持っていた、自分の純粋意識を。
そこで気付いた純粋意識は、100%自分の意思であり、自分だけのことでは無く、
利他の精神になっているのです。
なぜなら、自分の身に降りかかる苦労や苦しいことは、
自分の魂を磨くためのものだからです。
人や周りとの摩擦が魂を磨いてくれるのです。自分を成長させてくれるのです。
よって、磨かれた魂は、己の人間性を鍛えるためのものだったのです。
人間は、自分の魂を磨くためにこの世に生まれて来たのなら、
生まれた瞬間の自分の純粋意識が、世の中の出来事を通じて磨かれ、
結局は自分の為だけではなく、人の為という境地に入っていくのです。
GIVEする相手は誰なのか。
そこをブレずにいる限り、
「生まれた時より少しでもましな人間」になっていると思います。
じゃ、また明日!