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深山(みやま)の桜とは、深い山奥で人目につくこともなく、ひっそりと咲いている桜の事です。
誰の目につくことも無く、まだ誰にも気付かれていない桜。
それでも毎年、変わることなく花を咲かせ、ひたむきに生きています。
桜は強いです。
阪神淡路大震災の時も、焼けただれた桜の木の根っこ近くに、
翌年、3輪の花が咲いていました。
ほとんどと言っても過言ではない焼けただれた桜が、
それでも生きようと根っこ付近に新芽を出したのです。
私はその3輪の花を見た時、一番生きる勇気を貰いました。
東日本大震災の時も、きっと、どこの地区でも震災の爪痕が生々しい時でも、
桜はつぼみを膨らませていたと思います。
そして、人々に生きる勇気を与えてくれていたと思います。
まだ小さくて人目にもついていなかった桜の木が、段々と大きくなるにつれ、
桜を見ようと、人が押しかけてきます。
すると、何も無い山奥に桜の木までの細い道が出来てきます。
そしてもっと月日が流れると、大木となったその桜を見るために、
道は広くなり、お店も出来てきます。
桜は、ただ毎年毎年、生きている証に花を咲かせているだけです。
都会の桜のように、桜並木と言われるような華やかさも無く、
ただポツンと山奥でひっそりと花を咲かしているだけなのです。
しかし、その大木が立派で人を惹きつける魅力があるのなら、
多くの人は寄ってきます。
人間も同じだと思います。
人目につかず、ひっそりと、ただひたすら目の前の事をしている人でも、
段々とその人の内面が外に溢れ出すと、人は注目し始めます。
その人に魅力があれば、必ず人は寄ってきます。
派手に宣伝して名声や評判を得なくても、
魅力があれば山奥までわざわざ見に来てくれます。
「あれを見よ 深山の桜 咲きにけり 真心尽くせ 人知らずとも」
詠み人知らずの歌ですが、この歌に共感する人は多いのではないでしょうか?
私も、人が集まってくれるような魅力ある人間になりたいものです。
じゃ、また明日!