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私は今まで「創造価値」や「体験価値」というのは聞いたことがありました。
しかし「態度価値」というのがあるとは知りませんでした。
これは、ヴィクトール・フランクルの「生きる意味3つと3つの価値」というもので、
3つの意味は3つの価値と称しているようです。
「態度価値」とは、現実に対する自身の「とる態度」によって実現される価値のことです。
フランクルは脊髄腫瘍を患った広告デザイナーの例をあげています。
彼はデザイナーという仕事を通じての「創造価値」を生み出すことが出来なくなりました。
しかし、それでも人生を意味で満たそうと、他の患者と会話をしてその人の人生から価値を受け取る、
「体験価値」を実現していきました。
体験価値を受け取ることで、人生の出す問いに応えていくことが出来、生活の意味が生まれました。
彼は自分の人生を見捨てなかったのです。
ところが病が進行し、創造価値のみならず体験価値を実現する機会も奪われました。
彼は死の数時間前、自分の命を自覚し、当直医であるフランクルを呼び寄せて、
モルヒネ注射をするようお願いしました。
何故なら、死の数時間前には苦痛を和らげるモルヒネ注射が打たれるという事を知ったからです。
そこで彼はフランクルが夜中に起こされないように配慮し、今の内に注射を打つようお願いしたのでした。
彼は自分の死の数時間前にあってもなお、フランクルのことを優しく気遣っていました。
命の瀬戸際で彼の取った「態度」は、人生に深い意味をもたらしたのです。
「人生の業績」とは、仕事の成果や組織での高い地位などの「外面的な成功」ではありません。
人の心は死の直前であったとしても、人の取る「態度」によって「内面的な成功」を治めることが出来、
その人の人生を意味で満たすことが出来るのだと思います。
フランクルは、人はどんな状況に置かれても、どのような態度を取るのか、その決断は本人にかかっており、
その決断の自由は、人間から決して奪う事はできないのだ。と言っています。
人はその現実に対してどのような態度を取るのか、それは今この瞬間から変えられます。
と、有ります。
それが本当なら、少しでも変えて行きたいと思います。
私たちの心を強くするのは、できないことに焦点を合わせることでは無く、
できることに焦点をあわせて行動していくこと。
フランクルは「態度価値」を説くことによって、人の人生を意味あるものにしてきたようです。
自分の今いる場所で、自分の出来る事をし、人生を意味あるものに出来たらと思います。
じゃ、また明日!