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「本来の自分を取り戻してね!」と、私は幾度となく人に言った覚えがあります。
或いは最近「以前のあなたと変わったね」と言われました。
これっておかしなことを言っていたものだと、今では思います。
何故なら「本来の自分」も「以前の自分」も、
それは他人が勝手に描いていただけのことだからです。
私自身を考えてみても、いつの自分が本来の自分なのかわかりません。
しかも、これからの自分も変わって行く可能性があります。
本当の自分って「自分自身が在りたい自分」のことだと思います。
そうであるならば、在りたい自分が完成しているならともかく、
今、それを模索している途中に於いて
「本来の自分」も「以前の自分」も存在していないのです。
それは他人が描く「本来の自分」なのです。
もっと言えば、他人が望む「本来の自分」なのです。
自分が勝手に相手の「本来の自分」を描いておいて、それを本人に求めるのは、可笑しな話です。
それに気付かず、相手に対して「本来の自分に戻ってね」などと、よくもそんなことが言えたものだと、
自分に呆れかえっています。
それは他人に対して、ただの押し付けにしかすぎません。
或いは自分が言われた時は、相手の言いなりにしか過ぎません。
本当の自分とは、人を支配したり、人に支配されたりするものではないと思います。
それでは自分の人生ではなくなってしまいます。
本当の自分とは、自分自身の生き方であり、
自分が人としてどう在りたいのかという自分の在り方です。
外に正解を求めても、回答はありません。
自分の内に目を向けるしか正解はないのです。
なんで今まで正解を外にばかり求めていたのだろう、と思うばかりです。
正解は自分の内側にあるという、そんな当たり前の答えに気付かなかったのだろかと思うばかりです。
自分がどのような生き方をしたいのか、人としてどのような在り方で日々過ごしたいのか。
死ぬまでそれを追求し続けるのだと思います。
いくつになっても、
本当の自分はこれからだと思います。
じゃ、また明日!