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これは2015年、東京学芸大学附属世田谷小学校6年1組、沼田晶弘先生のクラスのお話です。
沼田先生は「ダンシング掃除」を考え出しました。
給食が終わると同時に、ノートパソコンからノリのいい音楽を流し、
「曲が終わるまでに掃除を終えてね」と指示するだけです。
そうすると、子どもたちは「どうすれば効率的に掃除できるか」「ムダな動きを省けるか」を、
徹底的に研究します。
曲をかければ、自然と耳からあとどれくらい時間が残っているかを知ることが出来るからです。
早く掃除が終われば、それだけ休み時間が増えたり、次の活動を始められるので、
掃除時間はどんどん早くなっていきました。
沼田先生は勉強についても、いつも「どうやったら子どもにとって勉強が楽しくなるのか」を考え、
5年1組の時には社会科の地理で「日本について学ぼう」という単元で、ある工夫をしました。
自分の好きな都道府県について調べ、色々な観光地について発表するというものです。
沼田先生は5年1組の特徴を生かし「勝手に観光大使」というプロジェクトを作り、
各都道府県の良さを「勝手に」アピールさせました。
「○○を調べよう」ではなく「パワーポイントでプレゼンテーションをしよう」に変えました。
子どもたちはパソコンを使うのが大好きだし、飲み込みも早いので、あらゆるボタンをどんどん試していきます。
習熟する子どもが出てくると、別の子どもがその子の所に聞きに行き、子ども同士の学び合いも起こりました。
そしてただ単に発表するだけではなく、各県の「勝手に観光大使」が保護者に対してそれぞれプレゼンテーションを行い、「どこに一番行きたくなったかコンテストをする」事にしたのです。
本来の教科書的ゴールは「日本を学ぼう(社会)」と「表現力をつけよう(国語)」の2つでした。
しかし、沼田先生はそれを「勝手に観光大使になる」「ネットとパワーポイントでプレゼンテーションの資料を作る」「大人にプレゼンテーションをしてコンテストする」に変えてしまったのです。
従来の「日本について学ぼう」という単元では、都道府県について調べ、観光地について発表する。
というものでした。
それを、自分が観光大使になったつもりで調べ、パワーポイントで発表し、それがコンテストになる。となれば、
子どもたちは主体的に喜んで観光大使になります。
導き方1つで、子どもたちが楽しく勉強できるようになるのです。
沼田先生のような導き方であれば、勉強大好き人間が続々と出てくると思います。
これは大人でも同じだと思います。
主体的に楽しんでやる。
沼田先生のような導き方を自分に試してみたいと思います。
じゃ、また明日!