タグ:
人間は「理由」を知りたがる。と、言われています。
例え根拠のない理由であったとしても、何らかの理由は伝えて欲しいと思っています。
私が通勤をしていた頃は、例えば電車でも地下鉄でも、遅れている時は「○○駅で事故があり、電車が遅れています」とか、
「○○駅で、急病人が出たため遅れています」とアナウンスがありました。
最近はあまり電車に乗る機会がありませんが、聞くところによると「電車が遅れています」だけで理由は伝えられないとか。
例えば、急病人であれば電車から降ろして救急車が来るまで位の時間かな?と想像できます。
或いは、人身事故なら、時間が掛かりそうだと想像できます。
一昨年、知人が乗った電車が途中で止まって動かなくなったそうです。その間、アナウンスは一切なし。
20分、30分経つうちに車内はざわつき始め、乗客全員に不安が募ってきた頃、やっとアナウンスがありました。
「この先、土砂崩れのため、皆さん電車を降りて、線路伝いに次の駅まで歩いてください」
車内にいた全員が降りて、土砂降りの雨の中を次の駅まで歩いたそうです。
知人はひどい目にあったとぼやいていました。
これも、もっと早くにアナウンスで「この先、土砂崩れが発生したようですので、しばらくお待ちください」とでも伝えていれば、朝の出勤時だったので、皆さん携帯で会社に連絡を入れられたかも知れません。
以前、近くのプールに泳ぎに行っていた時、よくシャワーが潰れていて使えなかった時がありました。
これも「現在修理を依頼しています。〇月〇日には修理完了予定です」とでも貼っていれば、ストレスが溜まらないのですが、いつまでたっても「故障中」のままであれば、いつになったら使えるのかと、そこの施設の姿勢が窺われます。
アナウンスにしろ張り紙にしろ、一言理由を添えるだけでストレスは解消され、不信感に陥らなくて済みます。
お店にしても「うちは都心の花屋です」と宣伝するのか「うちは洋花専門店で、海外から毎朝送られてきます」と宣伝するのか。
通販になってからは、余計にその差が顕著になってきています。
あっさりと商品の一覧表と写真だけを載せている会社と、現地の取引先の畑や工場の写真まで載せ、社長がどういう思いでその会社と取引しているのか詳しく書いている会社と。
食べ物などは特に現地の写真や動画があれば、安心して買うことができます。
理由やその仕事の背景を伝えるだけで、買う側にとれば安心感や信頼感が生まれます。
私の通っているスポーツジムは「〇月〇日~〇月〇日は社員研修のため休館とさせていただきます。尚、〇月〇日は開館とします。」といったような掲示が張られます。
毎年それを見るたびに、社員さんもみっちり研修しておられるんだと、改めて感じます。
それを「〇月〇日~〇月〇日は、都合により休館とさせていただきます」であれば、
どんな都合?社員旅行で遊びに行くの?と受け取られても仕方ありません。
どうせなら理由を添えるだけで、周りからの理解と譲歩を得やすくなると思います。
「○○だから」「○○なので」という一言が、人間関係の潤滑油になるのではないかと思います。
じゃ、また明日!