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「人に合せる」「人と合せる」。「に」と「と」だけの違いですが、そこには大きな違いがあります。
「人に合せる」は、自分が無く何でも相手の言いなりになってしまい、自分の意に反することでも従ってしまいます。
よって、自分の主体性が無いまま、いくら努力をしてみても、結局は相手の人生を生きてしまうことになります。
「人と合せる」は、自立した自分があり、自立した相手があり、それぞれの違う所を認め合って自分の中で修正できる部分は修正していく。
よって、変えられない部分は相手に説明し、お互い理解できる部分は理解して、自分も相手も変化していくということになります。
そもそも「人と合せる」には、自分が主体的で目的を持っていないと、流されてしまいます。
よく言われるのが「まず、自分のことを知ろう」です。
人は自分のことをよく知りません。
何故なら、自分が人に興味がないからです。
よって、人のことを気にしていないと、人の気持ちなどわかるはずもありません。
人のことを知れば、自分のこともわかってくるのです。
自分のことを自分でよく知り、人のこと相手のことも知り、その上で「人と合せる」努力をしていく。
「人に合せる」努力は、いつまでたっても従属にしか過ぎませんが、
「人と合せる」努力は、自立×自立の関係なので、そこには相互依存の関係が生まれます。
よく言われる言葉に「人という字は、人と人とが支え合って人間関係が成り立っている」と。
支え合うためには、自立×自立でないとバランスが崩れてどちらも倒れてしまいます。
主×従であれば、従がへたってしまい、主だけしか残りません。
自立した上での「人と合せる」努力は、相互依存の関係が生まれ、その関係はやがて相乗効果をもたらします。
ついさっきもNHKテレビで大阪の下町工場がコロナで仕事がなくなり、どこの工場もやっていけない状況に追い込まれていました。
そこで、下町工場全体を何とか生き残らせたいと、ある工場の女社長があちこちの工場に声をかけて、
それぞれの技術を生かして1つのものを作らないかと呼びかけました。
それに賛同した工場は其々の技術を生かし、1つのスタンドを作りました。
信用金庫も工場を潰したくないのでお金を貸してくれ、東京で展示会をする運びとなりました。
これも、技術的に自立している其々が、親会社からの下請けという仕事ではなく、
自分たちのアイデアで自分たちの製品を作り、自分たちで売り出すという相互依存から相乗効果をもたらした結果の製品だと思います。
2つの似たような言葉ではあるけれど「人に合せる」と「人と合せる」は全く違った結果をもたらします。
私も「人と合せる」ことのできる自立した自分でありたいと思います。
じゃ、また明日!