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テレビを見ていたら、司会者の質問に答えながら吉村府知事が「大阪モデル」の説明をされていました。
その中で、リーダーとしての考え方に非常に納得がいきました。
大阪モデルは「命と経済の天秤ではなく、命と命の天秤である」と。
「失業して経済が崩壊した時に、お金の問題はいくらでも解決できる。
しかし、そこにどうしても失業や倒産が増えてくると命を落としてしまう人がいる。
あってはならないけれど、これを防がないといけない。
この命を守らないといけない。
ここの命は報道されないんですよ。」
リーマンショックの時は9000人が経済を理由に命を落としたこと、景気の良い時でも3000人が命を落としていることを指摘した上で、
「そっちの命も守らなくてはいけない。
命と命の比較なんです。命と経済の比較ではないのです。どちらも守らないといけない。
だからこそ、みんなが納得いく基準がいるというのが、一番の問題意識です。」と、
医療崩壊を招かない感染拡大防止の命と、命を守るための経済活動再開との両天秤の命の必要性を語っていました。
これを聞いた私は、単なる経済活動再開だけではなく、一段深い所の失業や倒産による命を救おうとしているのが理解できました。
目的をどこに置いているのかという事です。
ここで命と経済(お金)に関する価値観が出ていると思います。
政府は「コロナによって失うかもしれない命のリスク」で緊急事態宣言を出しました。
これは大切な事です。国民の命が掛かっていますから。
しかし、それだけでは国民を救うことはできません。
なぜなら、国民は「仕事・生活を止めることで失うかもしれないお金のリスク」を突き付けられるからです。
国民は5月6日までという目標で、何とか頑張って凌いできました。
しかし、まだコロナのリスクがあるので後1カ月と言われた時、お金のリスクに押しつぶされてしまいます。
5月に入ってからは、閉店するニュースが増えてきているような気がします。
4月30日にはとんかつ店の店主が先行きを悲観して、とんかつ油を被って亡くなられました。
どこの店主も「何とか頑張ってきたけれども、もうこれ以上はどうすることもできない」と言われています。
政府は「特別定額給付金」で1人10万円の手立てはしました。
しかし、今の所それだけです。
失業や倒産による命のことに触れていません。
机上の空論ばかりで、現場のことが分かっていないのです。
国民の税金による多額の給料は、現場を知る能力を削いだり、現状が聞こえなくなっているようです。
国民のトップリーダーが現状を把握できていないというのは、恐ろしいことです。
よって、国民に支持されないのは当たり前だと思います。
今回、吉村大阪府知事の下した決断は、本来のリーダーの在り方だと思います。
命を重視するためにお金を活用する。
その方向を目指している人が、国のトップになるべきだと思います。
じゃ、また明日!