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「経世済民」(けいせいさいみん)とは、中国の古典に登場する言葉で、その略語として「経済」が用いられるようになりました。
しかし、その用法は現代の「経済」とはだいぶ異なっているようです。
元々の経世済民とは「世を経(おさ)め、民を済(すく)う」という意味でした。
それは「世の中を道徳的な商いにより上手くおさめ、人々を苦しみからすくう」という意味がありました。
お金儲けのためだけではなく、世のため人のための経済であり、一見相反するような道徳と経済をどう両立させるかをテーマに、日本の経済は発展してきました。
「世のため人のため」は、お金儲けのためだけではなく、広く世の中の人のための経済です。
「戦略」や「競争」という、本来あるべきものではない経済なのです。
近江商人の「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」の考え方なのです。
先ほどもNHKテレビで、大阪府の吉村知事が視聴者の質問に答えておられました。
コロナウイルス感染拡大に伴い、緊急事態宣言が出されたことによって人々の苦しさは非常にわかるし、緊急事態宣言と救済はセットでなければならないと考えている。
しかし、大阪府の財政では、とてもじゃないけれど無理です。と、はっきりと言われていました。
けれども、それをどんな形にしろ解消していきたい。と、人々を苦しみから救う意志は感じられました。
片や、隣の県知事は「財政的に無理です」で終わり。
政府や都道府県の長は、国民・市民を守る経世済民であるべきはずなのに、経済・財政を優先してしまうのです。
単なる数字だけでは、人々は救えません。
後々のことを考えれば、数字の裏にある道徳・価値観が人々を救うことになると思うのです。
数字だけで考えると、ネガティブな発想になり、利己的な考え方になります。
国民、市民を救うと大きく捉えて、どうすれば救えるかとポジティブに考えてほしいものです。
コロナウイルスを封じ込めることが、国民を救うことになると思うのです。
そのための緊急事態宣言であるのなら、やはり、それによって影響を受ける人々の救済もセットに考える必要があると思います。
経済と道徳(価値観)、これのバランスよい救済を考えてほしいものです。
結局、人はお金に縛られます。
お金がなければ、どうにもできません。明日の保証もありません。
金額だけではなく、人々のエネルギーを信じて、一歩前に進んでほしいものです。
じゃ、また明日!


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