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イソップ童話に「すっぱい葡萄」というお話があります。
ある日、お腹を空かしたキツネが美味しそうな葡萄を見つけます。
キツネは食べたくて何度も飛び跳ねますが、葡萄は高くて届きません。
葡萄を取ることに疲れたキツネは、
「どうせこの葡萄はすっぱくてまずいに違いない。食べてやるもんか!」
と言って、その場を去りました。
たまたま2人の方の記事を目にしたのですが、解釈の仕方に違いがありました。
コンサルティングの方は、
人間は、くよくよしていると心理的負担が多い。
したがって、過ぎたこと、ダメだったことをいつまでもくよくよしながら悶々とするよりも、新しいことに目を向ける方が精神衛生上よい。
過ぎたことにくよくよするより、現時点でどうするかを考えたり、未来のことを考えた方が自分のためになる場合が多い。
執筆家の方は、
人間は、自分が何度努力しても届かなければ、不安になり、その不安は自身を傷付ける悲しみへと変わる。
そこで人は、自分を落ち着かなくする不安や、自分を傷付ける悲しみに耐えきれず、相手が無価値だ、相手が悪い、という怒りに変えてしまいがちなのです。
怒りに任せて相手を切り離してしまっては、私たちが成長したり、葡萄が成熟して実を垂らしてきたとき、その果実を頬張り楽しむことも、その果実にある種を植え、育み、次の誰かに分け与えることもできなくなってしまいます。
お2人とも正しいと思います。
自分の思うようにならなかった時、不安・悲しみ・怒りを相手のせいにせず、現時点でどうするかと、前を向いて考えた方が、解決の方向に進むと思います。
時が来て思うようになった時も、手に入れた喜びだけではなく、それを次の誰かに分け与えるという未来のことを考えた方が、より意味があるのではないでしょうか。
人のせいにしない。過去にとらわれない。前を向く。未来につなげる。
イソップ童話は読み手がいろいろ解釈できるので、面白いと思います。
じゃ、また明日!