会社でも友達でもパートナーでも意見が分かれる時というのは、その事についての価値観が違う時です。違った時にどうするかが、その後の人間関係にも繋がってきます。
誰しも自分の考えは正しいと思っています。しかし、育った環境や生まれ持った性格、人生経験などが違うので、人の価値観は十人十色です。それを、自分の価値観が正しいからと、人に押し付けたり従わせたりすると、お互いの関係に少しづつヒビが入ってくるようです。
どんな相手でも育った環境、年代による環境、成長過程における時代背景の違いなど、1人として同じ価値観の人はいないのです。先ず、そこを押さえておかないと、良好な人間関係は保つことが出来ないと思います。
例えば、結婚など望む相手は「同じ価値観の人」という意見が多いように思います。しかし、それで一生しあわせかと言えば、子どもが生まれたりすると、そこで優先順位が変わり、価値観も変わってくるのです。よって、価値観の似たような人はあっても、価値観の同じ人というのは、いないのではないかと思います。
むしろ、私は価値観が違う人の方が自分にとっても良いのではないかと思います。例えばお味噌汁やお雑煮。各地によって具材も違えばお味噌の種類も違います。結婚した時など、1つ1つの違いに驚かされることがあるかも知れません。しかし、違うからこそ、相手の家はこういうお味噌汁だったのか。相手のお雑煮はこういうお雑煮だったのかと、自分のお味噌汁と相手のお味噌汁と2種類のお味噌汁を知ることが出来るのです。そして、両方のお味噌汁をすり合わすことによって、自分達の新しいお味噌汁が出来るのです。お雑煮も同じです。
それはお互いの価値観が違うという認識の元、お互いの価値観を認め、相手と一緒に新しい価値観を作っていけば、よりよいものが出来る可能性もあります。反対に価値観がまったく同じであれば、1種類のお味噌汁しか味わうことが出来ず、新しい自分達のお味噌汁も産みだすことは出来ないのです。
よって、相手の価値観を受け入れようという考えでいれば、どんな行き違いや履き違い、思い違いがあったとしても、お互いで話し合い、お互いの価値観を受け入れて、お互いの価値観を尊重し合うことで、新たな答えを見つけることが出来るのではないかと思います。それが結婚でいう所の「我が家の味」になるのだと思います。そしてそれは、自分が受け継いできた自分の味よりも、より自分達に合ったより良いものになるのだと思います。
お互い弱い部分や足りない部分を助け合い、分かち合いながら補って、自分達のより良い価値観を生み出す。これが相手との人間関係を上手く保つ事が出来るのだと思います。そのためには各人が自立し、相手への思いやりを持って関わる事だと思います。
まずは自分が相手の背景も知った上で、相手の価値観を受け入れる。そして譲れない所はきっちり伝える。その上でお互いの価値観の違いの部分をすり合わせる。これがお互いを尊重した話し合いだと思いますし、ストレスのない会話ができるのではないかと思います。
じゃ、また明日!