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人間関係に於いて、上司と部下、あるいは先輩と後輩など、相手に仕事のやる氣を持ってもらうには、どうすれば良いのか?昔は上から目線でガンガンはっぱを掛けていた時もありましたが、今は、本人のやる気を引き出す方が効果的だと分かってきたようです。

本人が「やろう!」と自分ごととして捉え、自分の問題として「これを絶対にやってやる!」という、内側からのコミットメントが必要になって来ると思います。上から言われてやったとしても、それは内心シブシブやっているのであって、決して自分の本心からの行動ではないと思います。

山が好きな人は、休みの日になると、今度はあの山へ登ろう、こっちの山もまだ登ったことは無いんだと、こと細かく、山行きの準備をし始めます。それは誰に言われることなく、自分で考え自分で用意して、その過程すら楽しんでいるようです。反対に「山に登れ」と命令された場合、シブシブ準備をしますが、何を持って行けば良いかもわからず、富士山に行くのに、近くの山に行くつもりで準備します。この違いが非常に大きいのです。

そんな時は、山に登る目的を説明して、山の状況、環境も説明して、本人の頭の中で先ずその山を想像できるように導いてあげる。それが出来ると、その為には何が必要かを一緒になって考えてあげる。そうすれば、何を持って行けば良いのかわかって来るし、自分であれもいる、これもいると気付いて行くことが多くなるのです。それだけではなく、自分が山に登るなら、自分で準備をしなければならないと理解していく。この指導の方がその人の身に付くのではないかと思います。

これは丁度イソップ寓話の「北風と太陽」と同じだと思います。私も小さい時にこの物語は読みましたが、小さいなりにも北風は意地悪で、太陽は優しいと受け取っていました。北風はその時は強制的にでも外套を脱がせて目的を達成したように思います。しかし、毎回毎回、北風は自分で思いっきり風を吹かなければ、旅人の外套を脱がすことが出来ません。

反対に太陽は、ただ旅人に寄り添って一緒に歩くだけで、旅人は勝手に自分から「暑い」と言って、外套を脱ぎます。そして、太陽は何もしなくても、暑いと本人が感じたら、勝手に上着を脱いでくれるのです。これが人に言われてやるのか、自分が自らやるのかの違いだと思います。

指導もこれと同じで、ガミガミと叱りながらやらせるのか、本人が自らやって行くように仕向けるのか。この違いは色々な面で違いが出てくるような気がします。1回きりでそれをやるのか、長期的に自分でやれる様になっていくのか。

やはり本人が自立していくためには、長期的に自分でやれる様になっていくのが本来だと思います。そのためには相手との人間関係を良好に保ち、その強固な人間関係を土台にして、達成するという技術を積み上げて行くのだと思います。

私もお日様のように、相手と伴走しながら相手が自立できるよう導ける人間になりたいと思います。

じゃ、また明日!

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jibunoikiru@gmail.com

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