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企業などに於いては特に情報の共有というのが大切になって来ると思います。縦割りの仕事の仕方をしている所も、横割りの仕事をしている所も、一部の人だけが情報を共有していて、後は知らされていないと云うことが多々あります。確かに企業秘密の部分であったり、重要案件に関しては秘密を守る必要はあるとは思いますが、仕事をしていく上では、それ以外の情報は共有した方が会社として成長があると思います。

よくあるパターンは、こちらが担当者に聞いても「わかりません」の答えしか返ってこない場合です。その「わかりません」の返事の中には「自分達には聞かされていません」というパターンが多いです。上の人だけが見通しや目標を共有しており、現場の人には伝えていない。伝える必要が無いと思っているから伝えていないのだと思いますが、お客さんと接しているのは現場の人です。当然、現場の人も「自分達も聞きたいくらいです」という気持ちになると思います。

そうなると、入社した時はやる氣満々で何事にも一生懸命していた人が、やればやるほど仕事の方向性や目的を知りたくなるし、知る必要があると思います。そんな時「あなたたちは言われたことをやればよい」という感じになると、自分のやっている仕事も発展させられないし、自分は同じ社員として仲間に扱って貰えていないのだとなり、次第に諦めの境地になって、折角の人材の芽を摘むことになります。

そして、情報を共有している人にその都度聞いたり、お伺いを立てたりしなければなりません。そうなってくると「知識の依存」が起こり、考えない社員が作られてくるのです。その結果仕事が面白くなくなり、「辞めます」に繋がってくるのだと思います。

木で作られた昔からあるワインの樽はそれぞれの木が同じ長さなので、中のワインはこぼれることはありません。しかし、その中の2~3本の木だけは完全な10の長さで、後の木は8の長さだったり6の長さだったりした時、いくらきっちりタガを締めても、樽の中のワインは一番低い6の所までこぼれてしまいます。そうであるならば平均の8の長さで揃えれば中のワインは8の所まではきっちり入れることが出来るのです。

これと同じように一人か二人はほぼ完璧な情報を持っていても、その情報が共有されていなければ、6の情報でしか仕事は成されないのです。それだったら、情報を8までみんなで共有すれば、8の情報の仕事がなされると思います。そして、情報が共有されると、メンバーが自由に意見を交換し合うことが出来るのです。それによって自由に話し合える企業文化が生まれるのだと思います。

メンバーが自由に意見を交換し、共同で問題解決に取り組むことによって、多様な視点やアイデアが生まれてくる可能性が出てくると思います。共有知という共同作業を通じてメンバー間の信頼感が増し、お互いの苦労も解り合えることにより、その会社の文化が生まれてくるのだと思います。

これからの企業文化は「商品そのものが文化を生んでいく時代に入る」と聞きます。社員自らの自由な意思で、より文化的な企業価値を生み出していくとか。現に「ワンマン経営者」など、問題が発覚して辞めて行っています。これからの企業は、数字重視や効率主義だけではなく、明確なビジョンを持ってその会社の企業文化を経営の中に入れて行くことが重要になるようです。そういう企業文化が持続可能な成長に繋がって行くのだと思います。

じゃ、また明日!                                                                                                                          

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