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精神科医ウイリアム・グラッサー博士の「関わり合いの内実」の教えの中で、
多くの人が「愛に満たされた人間関係」を教えられたようです。
関わり合いの内実とは、
誰かが真に私に関心を持ち、私のことを気遣い、思ってくれている。
そして私もその人に関心を持ち、その人を気遣い、思っているといった親密な関係。
誰かが私を愛している、また私もその人を愛しているという確信。
こうした関係の成立と確信が関わり合いの内実である。
「人は愛情を求めている」というのは本質的なことだと思います。
なぜなら、イジメ問題や差別問題など、それらの根底には人間関係の希薄さがあり、
愛情を求めている部分がかなり大きいと思います。
最近ではSNSなどで誹謗中傷も頻繁に行われているようですが、
これら誹謗中傷をする人達も、自分が出来ないことをやっている人に対し、
嫉妬や嫉みで自分も注目して欲しいという、愛情に飢えている状態の
裏返しの行動ではないかと思います。
グラッサー博士は、
あらゆる問題行動の本質は不幸感にあり、なぜ不幸かといえば、
それは自分が重要と思っている人との人間関係が確立できないことにある。
と言われています。
最近の非行や犯罪を見ていると、やはり寂しさや孤独感がそのような
問題行動に走らせているようで、しかもそれは親のみならず、
親もまたその親からの愛情を求めていた裏返しの行動だと思います。
文明が進めば進むほど、家族であれ他人であれ人間関係は希薄になって行くようです。
非行少年が更生する時、成人が更生する時、
その時に誰と出逢ったかによって、人間としてのかかわり方に
目覚めて行くのだと思います。
小さい時から誰も自分のことを気に掛けてくれない、
誰も自分のことを気遣ってくれない、誰も自分のことに関心を持ってくれない。
そういう環境で育てば、やはり子どもなりに寂しさを抱えたまま
大きくなっていくしかないのです。
だからこそ、乳幼児期の子育てや保育園、幼稚園の時代に誰に関わって貰うかが
非常に重要になって来るのだと思います。
今、虐待などは小さな子どもばかりです。
大人になり切れてない、小さい時に愛情が希薄だった親がまた、
幼い子供に自分の愛情不足をぶつけてしまうのです。
この負の連鎖はどこかで立ち切らないと、ますます増えて行くと思います。
よって児童相談所など、一番子どもを救わなければならない所の人達に、
或いは教育委員会の人達や子ども達に愛情を感じられない人達は、
このウイリアム・グラッサー博士の「関わり合いの内実」を
理解して欲しいと思います。
また、子育てに不安な人、保育士、幼稚園の園長などは特に、
「誰かが真に私に関心を持ち、私のことを気遣い、思ってくれている。
そして私もその人に関心を持ち、その人を気遣い、思っているといった親密な関係。
誰かが私を愛している、また私もその人を愛しているという確信。
こうした関係の成立と確信が関わり合いの内実である。」
というのを頭にインプットして欲しいと思います。
じゃ、また明日!