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私は完全な昭和生まれの昭和育ちですが、ここ数年「昭和は良かった!」
という声を耳にします。
何故そんなに「昭和は良かった」のでしょうか。
私も生まれていなかった昭和初期は第一次世界大戦による、戦後恐慌に陥り、
銀行の経営状態が悪化し、昭和金融恐慌も起きていたようです。
関東大震災による震災恐慌、株価の大暴落による世界恐慌も続き、
日本の経済状況は悪化の一途をたどり日本全体が貧しくなった時代でした。
昭和中期は第二次世界大戦で日本の広島に原爆が投下され、終戦となりました。
そしてアメリカのGHQ統治の下、新たな日本をつくるために、手始めとして
日本が戦争を起こせない経済状態にするために、財閥解体が行われました。
昭和後期は「高度経済成長期」と呼ばれる時代に入り、毎年、年平均10%前後の
水準で成長し続けました。
その結果、日本全体が豊になり、生活水準が一気によくなりました。
我が家でもテレビを皮切りに、電化製品がどんどん増えて行き、
食べ物もファッションも変化して行きました。
しかし、石油製品の価格が高騰したオイルショックにより、
再び不況に陥りますが、アメリカの円安政策をきっかけに日本は
「バブル時代」と言われる好景気時代に入って行きました。
バブル期は各企業も採用人数をどんどん増やしていたので、新卒学生の取り合いでした。
今では想像もつかない位で、入社試験を受けに行った時のお昼にコース料理が出される
企業さんもありました。
内定解禁日の10月1日は、他社に逃げられないよう研修と銘打ってフランス旅行に
連れていかれたりもしていました。
その時代と現在を比べて見れば、想像もつかない事ばかりです。
その後、バブルが崩壊し、1990年~2000年頃は、氷河期・超氷河期・超超氷河期と
言われる時代に入って行くのです。
この時代は50社受けても受からないのがざらで、学生は不採用のたびに、
自分自身が否定されているような気になり、人間としての自信を失ってしまうのです。
就職はその時の時代の経済状況に左右されるのであって、
採用人数によって合否が出るだけです。
氷河期にあたった学生はどんなによい人材でも採用されなかったのです。
その時期は会社の方も採用枠があれば、採りたい学生が沢山いたとか。
そういう状況の中、社会から否定されたと思い込み、自信を失ってしまった人は、
その気持ちをずっと引きずることになるのです。
価値観はその時代や状況により変わって来ます。
バブル期のように日本全体がイケイケドンドンで右肩上がりの中、
豊かな日本を目指して国中が1つになっていた昭和というエネルギー。
今、国の希望や目標が失われていると思います。
国のトップでさえ、目指す所を見失っているように思います。
今現在の若者の中にもエネルギーはあると思います。
ただ、諦めの意識が強すぎて、自分を信じられないだけです。
自分には能力やエネルギーがあるということに気付けば、
自分のやるべきことに気付くことができると思います。
バブル期の若者も、氷河期の若者も、現在の若者も、
内在しているエネルギーは同じだと思います。
ただ、取り巻く環境が違うので、自分の能力に気が付いていないだけなのです。
今は会社に雇われるよりも、起業を目指す人が増えてきています。
意識を変化させ、自分の能力に気が付く機会があれば、
もっともっと自分のエネルギーや能力を発揮できると思います。
じゃ、また明日!