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本日のNHKTV「新プロジェクトX」は「窓際のトットちゃん」の黒柳徹子さんが
通われたトモエ学園のお話でした。
当時の校長先生である「小林宗作先生」の教育理念は非常に素晴らしく、
現在の幼稚園・学校教育に是非取り入れて欲しいと思います。
トットちゃん自身、落ち着かない子どもで小学校の時に退学をさせられました。
そこで通われたのが「トモエ学園」でした。
小林先生は落ち着いて授業を受けられない子、カラダが弱くてみんなと遊べない子、
大人から差別される父親がフランス人のハーフの子。
どんな子ども達もありのままを受け入れ、その子の個性を活かしていきました。
そして「君にしか出来ないことを、見つけることが大事」と子ども達に伝えていました。
そして自由奔放なトットちゃんに「君は本当はいい子なんだよ」と伝えていました。
黒柳徹子さんは、それまでは怒られていたのに「本当はいい子なんだよ」と、
自分を見てくれている大人がいると知って、自信を付けて行ったようです。
小林先生は「みんなちがって みんないい。みんな一緒だよ、みんなでやるんだよ」
と、いつも言っていました。
なので、遠足の時など子ども達で、カラダの弱い子はどうしたら一緒に行けるか考えて、
こういう時は誰がどうするかまで、自分達で決めていたようです。
小林先生は、いつもその子の良い所を褒めていました。
学校の先生に限らず、子どもを信用する時は「君は本当はいい子なんだよ」と、
伝える時があります。
その一言が、その子にとってどれだけ勇気を貰える言葉になるのか。
その一言が、その子にとってその後、どれだけ生きる支えになっているのか。
小林先生は訴えています。
「大人は子どもに声を掛ける時は、その子の一生を左右することがある
と云う事を意識して、いつも声を掛けて欲しい」と。
そして「子どもの可能性を信じること」と。
仲間を感じよう
自然と対話しよう
自分を表現しよう
子どもは誰でも音楽する心をもっている
子ども達の時間がここにはある
幼児には能力の芽がある
個性がある
それを素直に伸ばしていくのが教育である
小林宗作
また、小林先生は2度のヨーロッパ留学を経て、
日本で初めてリトミックを幼児教育に導入し普及させました。
リトミックを主軸とした心と体を調和させていく人間教育として
「総合リズム教育」を位置づけました。
よって、大事にしている言葉に「はじめに リズムありき」というのがあります。
「自然の中に子どもを解放し、共に食べ、共に歌い、共に働く生活には
音楽が湧き出てくる」とも述べ、自然の中で子ども同士が関わる中で、
心や体が揺り動かされること、そしてそこから現れ出てくるものが
表現であり、音楽であるとしたのです。
ありのままを認められ、受け止めてもらった子どもは、自分を肯定するとともに、
相手のありのままを認め、受け止める人へと育っていくでしょう。
というのが、小林先生のお考えです。
「教育は20年先を見て行うものだ!」という小林先生のお言葉は、
学校教育のみならず、人財教育にも当てはまると思います。
20年後の日本を良くしようと思えば、今の20代30代の人材教育が
どれほど大切なものか。
そして今の子ども達が選挙権を持った時に、どういう候補者を選ぶのか。
はたまた、どういう候補者になるのか。
教育というものは直ぐには結果が出ません。
種を蒔いたり、種を植えたりしか出来ないのです。
花開くまで時間が掛かります。
よって、どんな種を蒔くのか、どのように水をやって行くのか、
それが今の大人達の仕事だと思います。
じゃ、また明日!