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私たちは仕事と作業の区別なしにごちゃ混ぜにしている時があります。
仕事をしているつもりでも、結局は作業をしているに過ぎないのです。
「作業」とは、事前に決められた流れに沿ってゴールに向かう活動です。
新入社員として入ったばかりの頃は、その手順を学ぶために言われたことを
言われた通りにこなす作業を精一杯やります。
「仕事」とは、その結果によって誰かに価値を届ける為の活動です。
よって、仕事は価値を届ける相手がいて、初めて成立するものだと思います。
時として、「仕事」をするために「作業」をすることはありますが、
「作業」をするために「仕事」をすることはないと思います。
最近、何処のスーパーでもセルフレジが増えてきましたが、
あれはあれで流れ作業として効率よくレジが進むので良いと思います。
しかし最近、クレームがでたのか社員同士の話し合いの結果なのか、
商品を読み取って、いざセルフレジの所で清算しようとする時に、
レジの方はわざわざその番号のレジの所まで行ってお客様が清算する時に
「ありがとうございました」と、両手を前で揃えてお礼をしてくださいます。
その間、次の人は商品と共にその方が戻って来るまで待っていることになります。
慣れている人はそんなに時間が掛からないけれど、年配の方はセルフレジの前で
初めて財布を出します。
カバンの中をモゾモゾ探してやっと財布が出て来てセルフでお金を払おうとする時に
店員さんは「ありがとうございました」と言われます。
その間、商品の読み取りレジは止まったままです。
ついこの前までは、商品の読み取りが終わった段階で「ありがとうございました」で、
「3番レジでどうぞ」と言って年配の方には3番まで商品カゴを持って行かれていました。
その時は店員さんはほとんど商品読み取りレジから動かなかったのです。
流れ「作業」だったものが、お客様に丁寧にあいさつをするという「仕事」が入った
お陰で、数十秒づつでも流れが止まりだしました。
レジの効率化が目的だったのなら、最初のように商品の読み取りが終わった段階で
「ありがとうございました」と、その場で言って「3番のレジでどうぞ」で
良かったのではないかと思います。
「仕事」になると、外向きの観点になるとか。
それは「仕事」の結果が自分達以外の誰かに影響を及ぼすものだからで、
それが「価値」になるのです。
しかし、セルフレジの機械の前まで行って両手を揃えて「ありがとうございました」
という事がどれくらいの価値を生んでいるのかと思います。
「作業」は減らすことによって本当の意味での生産性を高めることが出来ると
思うのですが、これでは作業が1つ増えたことになるのではないかと思います。
お客様はセルフレジの所まできてわざわざもう一度「ありがとうございました」を
言って貰いたいかどうかです。
それよりも、並んでいる列を早く解消してくれる方を望んでいると思います。
「仕事」の結果は、自分達以外の誰かに影響を及ぼします。
その影響が「価値」として生み出されて行くのだと思います。
価値を生み出すためには、さまざまな工夫が必要です。
その工夫を生み出した時「仕事って楽しいね!」に
なるのだと思います。
じゃ、また明日!