タグ:
最近はDX(デジタルトランスフォーメーション)のお陰で、あちこちで機械が
対応をしてくれます。
特にレジの清算やチケット購入など、設置されたマシンの前で慣れるまでは
右往左往してしまいます。
カスタマーセンターの電話もそうです。
自動電話で自分の目的に辿りつくまで、何段階も選択の番号を押し、
当てはまらないものがあると「もう一度最初から、やり直してください!」
「だから、最初から人間に繋いでよ!」と言いたくなります。
企業側は、電話対応の人件費がいらなくなるので、勿論、機械化します。
しかし、それで企業が本当に利益が上がるのでしょうか。
電話が最終段階の人間に繋がらなかったり、
聞きたい事の返事が返って来なかったりする場合もあります。
それによって、顧客は諦めて遠ざかってしまいます。
一旦離れた顧客を戻すのは、難しい事だと思います。
結果、新しい顧客よりも離れていく顧客の方が多くなり、経営が難しくなるのです。
一旦やり方を間違えてしまえば、マイナスのループに陥ってしまい、
人間と対話出来れば離れたくなかった所でも、諦めて離れてしまうのです。
顧客の減っているお店を見て見ると、「コロナのせい」「人手不足のせい」
「物価高のせい」と、原因はそれぞれあるとは思いますが、それらのせいだけでは
ないようです。
確かに人手不足のせいもありますが、頭数が揃っていても顧客が減っている所もあります。
結局は人と人との交流です。
例えば、昔は顧客とコミュニケーションが取れていた場合、
顧客同士で揉めるようなことがあった場合、
お店の人が止めに入ったりなだめたりしていました。
しかし今は、即、顧客に始末書を書かせて、退館・退店させる所もあります。
人が介入せず、作業的に処理だけが進みます。
顧客が揉めそうになった時、即、店側のスタッフが止めに入れば、
顧客を逃がすこともなかったのです。
それができないのは、普段からの顧客との心の対話不足です。
顧客に声も掛けずに、ただ見ているだけ。
自分がそこのスタッフであるにも関わらず、自分がお客さんのように
見ているだけ。
よって、注意もできなければ、話しかける事も出来ないのです。
それを見ている古い顧客は「昔はもっと人と人との交流があったのに」と、
失望していくのです。
只単に見ているだけと、見守っているとは、全く意味合いが違うのです。
何もない時間は同じでも、何かあった場合は直ぐに駆け付けられるのです。
それが人と人とが交流する心の対話だと思います。
私が買物をするスーパーでは精算は機械ですが、いつも後ろに1人、
待機している方がおられます。
お年寄りが多いので、機械清算に戸惑っています。
そんな人の為に直ぐに近寄って精算を手伝ってくれるのです。
それを何回か繰り返すと、戸惑っていたお年寄りも慣れて来て自分1人で清算が
できるようになるのです。
ある方が「商いは人が人に対して行う営み」と、書いておられましたが、
まさしくそうだと思います。
補助の為の待機の人が1人いるか無人かによって、そこのスーパーの顧客が
減るか減らないかになって来ると思います。
よって、ここのレジは人が並んでいても、以前より待ち時間が非常に短くなりました。
「機械化によって人手がいらなくなった!」
ではなく、
「機械では出来ないサービスを人間がする」という、
本来のDXの使い方をしている所と合理化で終わっている所が、
今後分かれてくると思います。
スタッフと顧客が交わす心の対話も、もしかしたらそのお店の商品かも知れません。
じゃ、また明日!