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競争社会においては、人よりも勝とうとする意識が強くなります。
「勝ちたい」気持ちには際限がありません。
そして「勝つためには」と、その目的の為には手段を選ばなくなります。
ついには、卑怯な手を使ってでも勝とうとします。
その段階の「勝ちたい」気持ちは、すでにもろさが漂っています。
反対に「負けない」は「勝ちたい」気持ちよりも、「強さ」の点で勝っています。
「負けない」という気持ちは、人間の本能でもあるし、
純粋な気持ちから来ていると思います。
よって、限度をわきまえているし、相手を再起不能になるほど追い詰めたりは
しません。
また、「負けない」という気持ちは、自分が必要だと思ったものが手に入れば、
それだけで十分だと思い、「納得感」を得ます。
「勝ちたい」気持ちは、底が抜けているバケツのようになものに、水を入れようと
しているようで、気持ちの点では、何処まで行っても満足感は得られず、
失うことへの不安と焦りを常に抱えているようなものです。
よって、そこから綻びが出て来て、正真正銘の純粋な「勝ちたい」よりも、
手に持っているものを失う不安が膨らむほうが大きいと思います。
我々の社会は「目的社会」だと思います。
それぞれの人が其々の目的に向かって動いています。
原始時代は、お金もなく、生きていくために狩猟をし、獲物や木の実があれば、
それで目的は達せられていたのです。
しかし、文明が発達してくると、目的の数も多くなり、マイナス面が出たり、
それがストレスになったりします。
そうなると、本来の生きる意味が分からなくなったりもします。
常に何か目的を持ってい生きていると、心が「今」よりも先を意識してしまいます。
先を意識するという事は、「今」を十分に生きていないという事にもなります。
私たちが生きている実感を感じるのは「今」しかありません。
過去にも未来にも生きているのではなく、「今」を生きるしかないのです。
よって、「今」を十分に生きていないと、「今」を置き去りにしたような、
不安と焦りの中で生きているようになってきます。
「今」を生きていれば、相手に「勝つ」という事は、あまりこだわらないと思います。
「勝つ」というと「自分が一番になる」という事だと錯覚しがちです。
そうなると、相手を負かすことが目的となり、自分が生きる目的からずれていく
のだと思います。
その点、「負けない」は相手を負かす事よりも、自分がギリギリセーフの所であっても
結果的には「勝っている」ことになるのだと思います。
「勝つ」ことに目を奪われると、自分の良さを活かせていなかったりもします。
そういう意味では「勝つ」ことよりも「負けない」ことの方が、結果的には
自分にも相手にも勝っていることになるのではないかと思います。
よって、自分の心を研ぎ澄ませて、「負けない」心を磨いていきたいと思います。
じゃ、また明日!


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jibunoikiru@gmail.com

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