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商い(あきない)とは、お客様に「飽きがこない」ようにすることが大事だから
「あきない」と言う。
と、聞いたことがあって、成る程と感心した時がありましたが、これはあくまで
シャレのようでした。
しかしお客様商売は、やはりお客様の視点に立って仕事をするのが原理原則だと思います。
今日手に入れたタウン誌にもそのような事が書かれていました。
ウチの近くの動物病院は木曜日がお休みで土・日(午前のみ)祝日もやっています。
オープンして院長のお子さんが産まれるまでは年中無休でした。
院長は「土・日・祝日でも交通事故に遭ったり、病気になる時がある。そんな時は
やはり診てあげたい」と。
院長はとてもやさしく、動物も大人しく診て貰っているので、口コミで広がり、
遠くから自動車で来るワンちゃん・猫ちゃんもいます。
よって、病院の5台ほどの駐車場では足りず、その前の空き地の駐車場を借り切り、
そこは12~13台ほどが駐車できます。
ここの院長は完全に犬・猫・飼い主の視点でお仕事をされています。
よって、いつもウチの場合は「こころちゃんのおかあさん」という呼び方をされます。
「お母さん」と呼ばれた事のない私は最初戸惑いましたが、先ずは動物の名前で
呼ばれます。
お客様が多いのは、周りの動物病院が土曜日や日曜日はお休みなので、緊急の時は
この病院に来ます。そして、院長や複数の医師・スタッフの感じの良さで遠くても
リピーターになるのです。
お客様の視点に立って診療曜日・時間を決めているから人が集まるのです。
世間一般は日曜日がお休みだからと、それ以外の動物病院は大抵日曜日と
水曜日か木曜日と祝日がお休みです。
事故や病気は曜日に関係なく起こります。
動物のお父さん・お母さんに安心してもらいたいから、土・日も診察をされているのです。
お客様に安心してもらいたいから休診日を決めたのです。
よってオープンから数年で、道路沿いに大きな病院と住居を建てられました。
そして、車からも見えるように動物病院の名前と犬の絵の大きな看板も二階部分に
掲げています。
大きな字で書かれてあるので、どちらの方向の車からでも直ぐにわかります。
大きな犬の絵は、昔院長が飼っておられたワンちゃんがモデルだそうです。
この病院は「お客様が何を価値とするか」「お客様の視点」から
全てを考えているように思いました。
病院内では他の動物が鳴くので、怖がって震える犬や猫がいます。
その為にも慣れている自分の家の車で待てば、恐怖の時間は少なくて済みます。
よって、順番が来たら呼びベルが鳴るので、それも渡してくれます。
ワンちゃんや猫ちゃんのお父さんやお母さんは、
安心して車の中で待つことが出来るのです。
どの視点で商いを考えるか。
その結果が開業数年で住居兼病院の大きな建物を建てることが出来たのです。
商売は人とのコミュニケーションです。
そのコミュニケーションをどのように創っていくのか。
それが仕事の半分でもあるような気がします。
商いに限らず、私たちも相手の視点に立って考えてみれば、
相手をもっと理解することが出来、より良いコミュニケーションが取れるのでは
ないかと思います。
じゃ、また明日!