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以前は「問題を解決する事」が良しとされていました。
例えば1986年に男女雇用機会均等法が施行されてから、女性の働き方やキャリアが
問われるようになりました。
そうすると結婚しても女性が働く場合、日常生活がもっと短時間でこなせることが
必要になってきます。
そんな場合、電化製品がより便利で短時間で処理出来るものが当時の問題となり、
新商品として、その問題が解決されて行きました。
コロナ禍に於いて多様性が認められるようになり、社会の価値観も変わっていきました。
そうなると問題の性質も変わり、解き方も変わってきたのです。
以前の問題は現実と問題が解決した時の状況とのギャップを埋めるだけでした。
よって、論理的思考の人なら「これがこうなれば問題解決」という事で終わりました。
しかし、今は何がゴールかもわからないような問題もあり、それを解決するのは
頭のいい人ではなく、リーダーシップのある人が解いていくようになりました。
複雑性を認識した上で、サッとやり切る事のデッキる人、つまり、
自分の価値観や信念に基づいて行動できるリーダーシップのある人が求られます。
どちらが正しいか正しくないかではなく、どういう会社にしたいのか、
と言ったような問題です。
そうなると個々人の価値観や信条、信念が非常に重要になってきます。
「問題を解く」ことから「問いを立てる」ことが重要視されるようになってくると
思います。
そして、問いが立つと、その問いを中心に「ああでもない」「こうでもない」と、
コミュニケーションが続いていくのです。
コミュニケーションが続く中で、自分の考えがより纏まったり、誰かと共鳴したり
刺激し合ったりして、新たな発想が生まれたりもする可能性もあるのです。
こうなると、今までのような問題解決なら、問題を「解く」ことに執着してしまいます。
逆に自分が問いを立てると、自分の価値観、信条、信念で正解を編み出していきます。
よって、自分の中で正しいと思う事を言い続けるだけなので、ブレることなく
一貫して伝え続けるだけです。
もしもそこに共感してくれる人がいたら、これ以上力になることはないと思います。
そして、違う価値観、違う信条の人が議論を戦わせることが出来たなら、
進むべき道は、人それぞれであったとしても、目指す頂上は同じなので、
最後は共鳴するのだと思います。
少しでも自分で問いを立てられるようになりたいものです。
じゃ、また明日!
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