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本日届いたメルマガの中で良いなと思うのがあったので、引用します。
(ちからのある言葉 より)
本当の旅の発見は新しい風景をみることではなく、新しい目をもつことにある。マルセル・プルースト
そこが地の果てだろうが世界遺産だろうが、帰路につくあなたの顔に、あなたの知らない別のあなたの眼光が宿らないのならば、それは旅ではなく暇つぶしに過ぎない。
プルーストがそこまでいっているわけではもちろんないのだが、そう拡大解釈したくなるほどに、プルーストの言葉はまったく正しい。そして耳が痛い。
なぜかといえば、旅と称した「暇つぶし」をむさぼる人々が、ことのほかわれわれ日本人に多いような気がするからだ。
プルーストのいう「新しい目」が視点や価値観の変化を意味するのなら、遠方に出向くことなく、見慣れた風景のなかでも“旅”は可能だ。
気持ちのありよう次第で、人はいつでも旅人になれるのだ。
珠玉のエッセイ『街角の煙草屋までの旅』で、吉行淳之介もそう綴っている。(130228第64回)
新しい目とは、結局は自分のパラダイム転換だと思います。
自分自身がパラダイム転換を起こさなければ、どんな景色を見ても、どんな旅をしても、「暇つぶし」にしかならないのは頷けます。
些細な経験であっても、新しい目をもつ意識で見直さないと、以前と変わらぬ景色にしか見えないのであって、そこには「新しい目」は育たないのが、今までの経験であったと思います。
ひっくり返せそうで、ひっくり返らない。
「暇つぶし」に生きて来た年月が、巨大な岩石となって、今、自分の目の前に立ちはだかっているようです。
でも、この岩石をひっくり返さないと、その先の世界は見えないんだよね!
自分を生きたいなら、老体に鞭打ってひっくり返すしかないんだよね!
じゃ、また!