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人間は、本当は人を憎んだりはしたくないのです。
しかし、憎まなければならない状況に、ある日突然突き落とされるのです。
日常が奪われ、気持ちが晴れることなく毎日を過ごさなければならないのは、
非常に辛い事だと思います。
今日、そんな中でいじめの民事調停で和解が成立したニュースがありました。
本来なら当たり前でもっともっとあっても良いケースなのに、
非常に珍しく和解が成立しました。
6年前、2017年福岡県北九州市で女子高生がいじめを苦に、自ら命を絶ちました。
友達からの仲間はずれなどを苦にしての結果です。
学校はいじめとの因果関係を否定していましたが、福岡地方裁判所は一昨年、
同級生からのいじめが原因と認め、独立行政法人に対し死亡見舞金を給付するよう
命じる判決を出しています。
両親は娘さんをいじめたとして、同級生3人を相手取って民事調停を起こしていました。
同級生は当初、いじめを否定していましたが、地裁判決後に協議を続ける中で、
いじめを認め謝罪したということです。
今年2月に和解が成立し、3人は墓参りをしました。
父親は「もともと友達だった子達からの謝罪と墓参りとの結果が生まれたことは、
本当に家族にとって良かったなと思っています。
ずっとその子たちを憎んで生きていかないといけないのかなと思っていたので
その気持ちがなくなったのはものすごく家族にとって気が楽になりました」
母親は「やっぱり娘が選んだ友達なので、ちょっとした歯車でこんなことに
なってしまったけど、選んだ友達はいい子達だったよって思いたいです」
両親は3人への損害賠償請求を放棄しました。高校には和解を報告し、
改めて謝罪を求めるとしています。(yahooニュースより)
このご両親の気持ちは、それぞれのいじめで命を絶った子どもたちの
親に共通する気持ちだと思います。
納得のいく謝罪や事実を知ることが、相手を許すことに繋がるのです。
本当は許したいと思っていると思います。
許して楽になりたいと思ていると思います。
しかし、いじめを認めなかったり、謝罪をしなかったりが許せない気持ちを
持ち続けさすのだと思います。
どのご両親も自分達にではなく、いじめで命を絶った自分達の子どもに、
謝ってほしいのです。
いくら自分達に謝って貰っても、子どもは帰ってきません。
本当は、子どもを生き返らせてほしいというのが本音だと思います。
ただ、それが出来ないから、なぜそうなったのかという事実と、
子どもに対する謝罪が欲しいのです。
加害者も謝罪することによって、少しは気持ちが正直になるかも知れません。
父親の「ずっとその子達を憎んで生きていかないといけないのかなと思っていたので」
という発言は、人間の本性を現していると思います。
そこの部分を被害者、および被害者の親はわかって欲しいと思います。
じゃ、また明日!