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5月11日付日経新聞夕刊に「誤訳の案内板 訪日客が困惑」という記事がありました。
訪日外国人向けの観光案内で誤訳が相次いで見つかっているとか。
手軽に利用できるインターネット。
無料の翻訳サービスや翻訳ソフトを気軽に利用して、専門家のチェックを受けていないのが背景にあるようです。
「あなたが出て行け」は『お帰り口』のつもり。
「ゴミを捨てないなら、帰りなさい」は『思い出とゴミは持ち帰ろう』のつもり。
「日本式に牛と喧嘩した麺」は定食屋のメニュー。
話題にもなった大阪メトロの路線名、
「堺筋線」は『Sakai muscle line』
「天下茶屋」は『World Teahouse』
と誤訳が見つかり、折角の外国語対応のホームページを閉鎖してしまいました。
これら訪日観光客からすれば、
「中国語を尊重していないの?」
「何を言いたいのかわからない」
「どんな料理かわからないので怖くて注文できない」
「日本人は丁寧でやさしいというイメージがあるけれど、攻撃的なメッセージに感じる」
など、日本人の親切が却って戸惑いを招いてしまっているようです。
誤訳で折角の訪日外国人の感情を逆なでするのは、日本のイメージ低下になるし、本来の目的ではなかった筈です。
元はといえば、無料翻訳サービスを使っただけで終わってしまい、それを辞書で確認したり専門家のチェックを怠ったためです。
少しの手抜きが、折角日本に良いイメージを持って来てくれている人達に嫌なイメージを植え付け、しいては自分達の首を絞めることになるのが、結びついていないのです。
「おもてなし」とは一体何なのでしょうか?
自分のやったことが間違っていないか、念には念を入れて自分をチェックするのが本来の仕事ではないでしょうか。
これは観光業界に限らず、医療現場であっても、警察であっても、法曹界であっても、交通機関であっても。
ちょっとしたミスが大きな事に繋がるということを、忘れてはならないと思います。
そういう私もミスの連発でした。自分を疑う事をせず、責任も取らずに過ごしていたので、よけいに人ごととは思えなかったのです。
じゃ、また!