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茨木県水戸農業高校 農業研究部の皆さんが、
change.orgの署名活動を通じて訴えていました。
「高校生が作った生産物を無償提供の方針に転換したことに反対します」と。
昨年までは生産物を販売していました。
しかし、2021年7月に県内農業高校が出荷した生乳に雑菌が混じるトラブルが起きた事への
対応になりました。
生乳の冷蔵タンクの電源が何らかの理由で停止、気付いた関係者が電源を入れなおしました。
学校は品質に問題ないと判断し出荷しましたが、細菌の繁殖が判明し出荷段階で
混ざった他者生産の生乳も廃棄されることになりました。
県の教育委員会によると、これまで生産物は販売して売上金を県に納める仕組みだったので、
教員の間で「売り上げ」への意識が強くなりすぎ、判断ミスに繋がったと分析。
よって、販売をやめ、無償提供に切り替えることになりました。
茨木県知事は記者会見で「売るというやり方から、様々な別の形で、もっと教育上に有意義な
(生産物)の使い方が出来るのではないか」と強調し、
販売中止は有意義なカリキュラムに変えて行くための一環と説明した。
生徒たちは、
・農業は生産、加工、販売の一連の流れを通じて学びます。販売失くして学びは完結しません。
・プライシング、マーケティングを学び、アントレプレナーシップ精神を高めるために販売は必要。
・地球に愛される、水農ブランドを守ることは地域を活性化させることに繋がります。
・失敗は改善することが大切です。失敗を反省し乗り越えていくことが学びです。
・価値を提供することは、この先、生きて行く上で必須です。
・無償提供は農業の未来を潰すことに繋がります。
と、訴えています。
県知事の「売るというやり方から、様々な別の形で、もっと教育上に有意義な
(生産物)の使い方が出来るのではないか」
という発言に対し、子ども達はしっかりとしたビジョンを持っています。
県知事の有意義な生産物の使い方というのは、県の教育委員会の人が言われているように
「無償化によって、子ども食堂に食材を提供しやすくなった」というものだと思います。
しかし子どもたちの方が農業というものの川上から川下までの流れ、プライシング、
マーケティングなどの社会の中の農業という未来の農業を考えていると思います。
問題は反省して改善すべきですが、問題があったからそれを避ける方向は違うと思うし、
教員が売り上げを県の教育員会に納めるという仕組み自体を見直すべきだと思います。
いずれにせよ、未来を考えているのは未来の子ども達です。
ミスをしない為の対策は教育上有意義ではありません。
教育上有意義な生産物の使い方は何なのか、知事や教育委員会の方に
もう一度考えて頂きたいと思います。
じゃ、また明日!