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吉田松陰と言えば、幕末の萩藩(山口県萩市)で「松下村塾」を主宰した人です。
実際に吉田松陰が教えていたのはたった1年です。
しかし、その間に後に時代を動かす人々が生まれているのです。
現在の日本の教育は戦後アメリカの指導によるもので、
ある意味それは成功したかも知れません。
しかし、イジメ自殺があちこちで起こり、学校側や教育委員会が隠蔽するというこの構造は、
どんどん本来の教育というものから、かけ離れていっています。
イジメる子ども、イジメられる子ども、どちらも幸せにはなれないのです。
亡くなった命は取り戻せないのです。
本来の教育は吉田松陰が教育方針としていた、
個性を認め、褒め、長所を伸ばすというものでした。
一人1人をしっかり観察し、長短を把握し、塾生自身も先生から大切にされているという
実感のあるものでした。
今の学校でどれだけの生徒が先生から自分は大切にされていると、
実感できているのでしょう。
松下村塾の一番の教育方針は「自らの意見をきちんと言葉にして相手に伝え、討論し、
塾生同士が切磋琢磨することを大切にすること」でした。
そして「自分で行動し、自分の目で見聞きすることを重視」しました。
指導方法は、
インプットは当然として、基本的にアウトプットを重視しています。
得た知識を、自分なりに理解、反芻して人に伝え、共有し意見を交わすことを
大切にしたのです。
しかも、塾生をしかりつけることはあっても、その後必ず文を送るなどのフォローをして、
叱りっぱなしにはしなかったということです。
こういった人を愛する姿勢、人を惹きつける姿は、
まさしく吉田松陰の「人間力」の大きさだと思います。
しかし嬉しいことに、イジメの隠蔽があちこちで起こり過ぎているせいか、
その反動の風が吹いてきているように感じます。
「自分で考え、自分で行動できる人間になる教育が必要だ」と。
現在はSNSの発達で、何が正しくて何が間違っているかが判断できなくなってきているのです。
だから嘘の情報でも信じてしまう。
そこを客観的、多面的に見て判断できる人間を育てるのが、教育現場の仕事だと思います。
吉田松陰が主宰した松下村塾の教育方針と同じ志を持った人が、
あちこちで立ち上がろうとしているのを感じます。
自分で考え自分で行動し、人に伝えて共有し、意見を交わしながら
自分達の国を自分達で作っていく。
自分が生まれた国を好きになり、自分が育った国を誇りに思う。
それが本来の人間教育だと思います。
その為には己を知り、教科書だけではなく自分の国を知ることが必要だと思います。
じゃ、また明日!